この研究は、1992年から1996年までに、ドイツ北西部とベルリンで実施された2つの集団ベース小児白血病症例対照研究における電磁界測定値を再分析した。ばく露評価は、住宅での24時間測定と短期測定から成っていた。総計で症例176および対照414について、24時間測定値が収集されたのでそれを分析した。24時間測定値の中央値0.2μTまたはそれ以上のばく露を受けた対象者群を、それより低い値のばく露を受けた対象者群と比較した。 多変量回帰分析の結果、は、オッズ比2.3(95%信頼区間= 0.8〜6.7)が示された、と報告している。
磁界へのばく露は、二つの異なるばく露評価方法(診断日より前の最も長い期間住んでいた住居での子どもの寝室での24時間の磁界測定、及び、子どもが一年以上住んだことがある全ての住居でのスポット測定)で推定した。ばく露は高(0.2µT以上)及び低(0.2µT未満)に分類した。
グループ | 説明 |
---|---|
参照集団 1 | 子どもの寝室での24時間測定の中央値:< 0.2 µT |
集団 2 | 子どもの寝室での24時間測定の中央値:≥ 0.2 µ |
参照集団 3 | 子どもの寝室での24時間測定の平均値:< 0.2 µT |
集団 4 | 子どもの寝室での24時間測定の平均値:≥ 0.2 µT |
参照集団 5 | 夜間の中央値:< 0.2 µT |
集団 6 | 夜間の中央値:≥ 0.2 µT |
参照集団 7 | 子どもの寝室及び居室での24時間測定の中央値の平均値:< 0.2 µT |
集団 8 | 子どもの寝室及び居室での24時間測定の中央値の平均値:≥ 0.2 µT |
参照集団 9 | 子どもが最も長く住んでいた住居でのスポット測定:< 0.2 µT |
集団 10 | 子どもが最も長く住んでいた住居でのスポット測定:≥ 0.2 µT |
参照集団 11 | 子どもが> 1年住んでいた全ての住居でのスポット測定の最大値:< 0.2 µT |
集団 12 | 子どもが> 1年住んでいた全ての住居でのスポット測定の最大値:≥ 0.2 µT |
症例 | 対照 | |
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適格者 | 283 | - |
評価可能 | 176 | 414 |
東ベルリンの11.5%、西ベルリンの4.9%、ニーダーザクセン州の1.5%の子どもが、0.2µTを超える磁界にばく露されていた。
小児白血病についての有意でないリスク上昇と、0.2µTを超える子どもの寝室での24時間測定の中央値が認められた。より幼い子ども(>4歳)、及び夜間の磁界へのばく露が0.2µTを超える子どもについて、有意な関連が認められた。測定した磁界強度に基づく本研究の結果は、磁界へのばく露の増加が小児白血病と関連しているかも知れないという仮説に対して幾らかの支持を与えた。
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