(2016年9月時点の英文ウェブページの和訳です)
電流に対する人体の反応は、人体貫通電流の大きさと通電時間、および電流経路によって異なります。このような人体反応は、微かな感知から正常な心臓活動の中断を原因とする致死的事象までの広範囲にわたります。人体貫通電流により起こり得るハザードの評価においては、以下のような異なる生理学的作用に応じたそれぞれの閾値が正当な根拠をもちます。これらの閾値は、接触面積の大きさ、皮膚の湿り気、個人の生理学的特性によって変化します。それぞれの閾値の定義は以下のように与えられます。
以下に示す技術仕様書IEC TS 60479-1 (2005)の図には、通電時間に依存した電流ゾーンが4つ示されています。これらのゾーンは、潜在的な人体ハザードが異なる、感知、不随意の筋収縮、心室細動などの生理学的影響を図示しています。この図は、周波数範囲15 - 100 Hzの交流、電流経路が左手から両足の場合において正当なものです。
ゾーンの分類は以下のように与えられています。
図中のそれぞれのハザードエリアを見て分かることは、0.5 mAまでの電流は、通電時間によらず、感知されないあるいはほぼ感知されないことです。離脱閾値は通電時間に依存し、通電時間6秒以上の場合の5 mAから、10ミリ秒の場合の200 mAまでの範囲にわたります。さらに図から分かることは、約40 mAという小さな電流であっても、人体貫通の通電時間が2秒を超過する場合、心室細動ひいては死亡をもたらすかも知れないということです。
許容可能な人体電流を日常生活において測定することは不可能ですが、交流および直流について、いくつかの条件下での許容可能な接触電圧の限度値を算出することができます。それには、さまざまな条件(例:皮膚の湿り気、接触面積の大きさ(電流の影響のパラメータを参照))下での人体電気抵抗のデータが必要です。人体および家畜に対する電流のあり得る影響に関する技術仕様書IEC TS 60479-1 (2005)は、許容可能な接触電圧の算出に必要なデータを内容に含んでいます。
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