(2016年3月時点の英文ウェブページの和訳です)
職場には、それ専用の規制が適用されます。その規制では一般公衆のばく露限度値を上回ることが許されます。欧州では、物理的作用因子(電磁界)に起因するリスクへの職業者のばく露についての健康および安全の最低要求事項に関する欧州議会・理事会指令2013/35/EUが2013年6月26日付で発効しました。全てのEU加盟国は2016年7月1日までに、この指令の規定を、それに対応するその国の法律、規制および管理規定によって国内法で制定しなければなりません。この指令の規制は、国際非電離放射線防護委員会(ICNIRP)の推奨に基づいています。この指令では、0 Hzから300 GHzまでのいくつかの周波数範囲の表において、以下のように限度値が規定されています。
電磁界ばく露、接触電流、四肢誘導電流はそれぞれ別に取り扱われます。
ドイツでの職業者防護は、2001年6月1日から、労災防止規則-電磁界(BGV B11)により主に規制されています。この規則では4つのばく露区域が定義されており、その区域内では、公衆ばく露に関して26. BlmSchVに定められたばく露限度値よりも高いばく露が許容されます。
労災防止規則(電磁界)は、それぞれのばく露区域について参考レベルを定めています。これらの参考レベルは、種々の安全係数を考慮したうえで、基本制限から算出されたものです(「参考レベル」の表をご参照下さい)。職場でのワーストケースのばく露条件下であっても基本制限を超過しないように参考レベルは設定されています。パルス化電磁界には特別な規則が適用されます。危険区域は特別に標識が付けられ、安全確保されなければなりません。この危険がある区域で作業をする場合は、個人用防護装具を身につけることが職権で命じられる義務です。それにより許容できないばく露を排除します。
雇用者は、能動的および受動的な身体補助装置(例:心臓ペースメーカまたは金属製インプラント)の装着者を健康ハザードから防護するために特別な措置も施さねばなりません。
一例として、ばく露区域1に関するさまざまな周波数範囲での参考レベルを以下の表に示します。
周波数範囲10 MHz–110 MHzでは、そのような高周波電流が人体へ流入することが考えられ、その電流が四肢での基本制限(この場合、SAR)の超過をもたらす可能性があります。このため、「参考レベル」の表に示された電磁界強度に追加して、四肢電流の限度値がBGV B11に定められています。ばく露区域1での流入高周波電流の許容値は100 mAです。
周波数範囲0 Hz–1 MHzでは、許容される接触電流および接触電圧の特別な限度値があります(以下の表参照;この表は全てのばく露区域に適用されます)。
パルス化電磁界の場合、特別な評価手法が適用されます。これは、BGV B11付属書2に説明されています。強い静磁界を発生させる生産設備または装置(例えば、磁気共鳴画像装置など)を用いる職場の場合、以下の表にしたがった特別な限度値が適用されます。
労災防止規則(電磁界)BGV B11に定められた全ての規則は、新しい法律、規制または管理規定に置き換えられる予定です。なぜなら、前述のEU指令2013/35/EUが全てのEU加盟国で2016年7月1日までに国内法として制定されるからです。ドイツにおいて適切な制定作業が現在進められています。
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