(2016年4月時点の英文ウェブページの和訳です)
電磁界の生体影響または健康全般への影響を査定し、確証を得るためには、疫学研究と医学/生物学的研究とを考慮に入れる必要があります。この二つの研究タイプは、評価プロセスにおいて考慮しなけれ
ばならない明らかな利点と欠点を有しています。疫学研究およびヒトでの医学/生物学的実験研究の利点は、ヒトを直接の対象として実施できることですが、その一方、欠点は、多くの場合にサンプルサイ
ズが余りにも小さいこと、遡及的データおよび統計的検出力の不足がしばしばあることです。したがって、可能性として考えられている原因(例えば、磁界)および観察された影響(例えば、ある病気)の
間の真実の関連を証明することは困難です。
その上、電磁界のような環境要因の場合、ある病気に対するその因果性について疫学研究を頼みに証明するのは難しいことです。あるかも知れない影響を確定し、その根底にある作用メカニズムを明らかに
し、仮説を検証するためには、補足としてイン・ビトロ研究および動物研究が必要不可欠です。動物研究およびイン・ビトロ研究は、標準化された手順プロトコルおよび大きなサンプルサイズで行われるた
め、特に検出が困難な微弱な影響の場合に、疫学研究に比べ信頼性の高い結果をもたらします。一方、欠点は得られた結果をヒトに移転する際の困難さです。
ある影響の証拠は、全ての研究タイプの結果を集めて比較することによってのみ明らかにすることができます。疫学研究、動物研究およびイン・ビトロ研究の結果が、ある影響の明白な証拠を提供している
場合に限って、それを科学的証拠に基づく関連と呼ぶことができます。その上でさらに心に留めるべきことは、ある影響があったとしても、それが必ずしも有害な健康影響を意味するわけではないことです
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