研究のタイプ: 疫学研究

[妊娠中の電磁界への居住環境ばく露と小児がんのリスク:縦断的コホート研究] epidem.

Residential exposure to electromagnetic fields during pregnancy and risk of child cancer: A longitudinal cohort study

掲載誌: Environ Res 2019; 176: 108524

この研究は、カナダのケベック州で2006-2016年に生まれた新生児784,944人のがんを生後10年間にわたって追跡した後ろ向きコホートにおいて、妊娠中の電磁界ばく露小児がんリスクを高めるかどうかを調べた。ばく露の尺度は、住居から最も近い高圧変電所及び送電線までの距離とした。小児がん発生率を判定し、母親及び出生時の特徴で調整したCox比例ハザード回帰モデルでハザード比及び95%信頼区間(CI)を推定した。その結果、追跡した4,647,472人‐年において、がん症例1114件が認められた。変電所への住居の近接度は、若干高いがんリスクと関連していたが、送電線との関連はなかった。[住居から]変電所までの距離が200 mと比較した、80 mでのハザード比は、何らかのがんについて1.08(95% CI = 0.98-1.20)、造血系がんについて1.04(95% CI = 0.88-1.23)、固形がんについて1.11(95% CI = 0.99-1.25)であった。住居から変電所までの近接度は、小児がんについて[あるかないかの]境界線上のリスクと関連していたが、送電線との関連がないことは、因果関係がないことを示唆している、と著者らは結論付けている。

影響評価項目/リスク推定のタイプ

リスク推定のタイプ:

ばく露

ばく露評価

ばく露集団

グループ 説明
参照集団 1 distance between residence and transformer station: ≥ 200 m
集団 2 distance between residence and transformer station: < 200 m
参照集団 3 distance between residence and power line: ≥ 100 m
集団 4 distance between residence and power line: < 100 m

調査対象集団

調査規模

タイプ
合計 784,944
統計学的分析方法:

研究助成

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