この研究は、カナダのオンタリオ州で実施された、小児白血病リスクと居住環境磁界ばく露に関する人口ベース症例対照研究(1985-1993年に、0〜14歳で小児白血病と新規に診断された症例および性別・年齢をマッチされた対照からなる)の一部(症例88、対照133)を対象にばく露評価を実施した。個人ばく露計を装着した通常活動中の小児のばく露測定、小児の住宅の3つの部屋での一時点測定、ワイヤコード割付の3通りの方法を用いた。その結果、個人ばく露計で測定された磁界ばく露と白血病のリスク増加との間に関連が見られた;このリスクは、診断時6歳未満の小児および急性リンパ芽球性白血病の小児において、より顕著であった;大半において、磁界の一時点測定値は、有意でないリスク上昇との関連が見られた(先行研究と全般的に同じ程度);高電流電力線への住宅接近度は、白血病リスク上昇に関連しなかった、と報告している。
グループ | 説明 |
---|---|
参照集団 1 | 個人モニタリングによって測定した平均磁束密度:< 0.03 µT |
集団 2 | 個人モニタリングによって測定した平均磁束密度:0.03 - < 0.07 µT |
集団 3 | 個人モニタリングによって測定した平均磁束密度:0.07 - < 0.14 µT |
集団 4 | 個人モニタリングによって測定した平均磁束密度:≥ 0.14 µT |
参照集団 5 | 個人モニタリングによって測定した平均電界強度:< 5.6 V/m |
集団 6 | 個人モニタリングによって測定した平均電界強度:5.6 - < 7.9 V/m |
集団 7 | 個人モニタリングによって測定した平均電界強度:7.9 - < 11.6 V/m |
集団 8 | 個人モニタリングによって測定した平均電界強度:≥ 11.6 V/m |
参照集団 9 | Wertheimer-Leeperコード:非常に低い電流配置(VLCC) |
集団 10 | Wertheimer-Leeperコード:一般に低い電流配置(OLCC) |
集団 11 | Wertheimer-Leeperコード:一般に及び非常に高い電流配置(OHCC + VHCC) |
集団 12 | Wertheimer-Leeperコード:集合住宅 |
参照集団 13 | Kaune-Savitzコード:低 |
集団 14 | Kaune-Savitzコード:中 |
集団 15 | Kaune-Savitzコード:高 |
集団 16 | Kaune-Savitzコード:集合住宅 |
症例 | 対照 | |
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参加者 | 88 | 133 |
76人の子どもが急性リンパ芽球性白血病であった
幼い子どもで特に、個人モニタで測定した磁界ばく露と小児白血病のリスク上昇との関連が認められた。高電流配置の電力線への住居の近接度と白血病のリスク上昇との関連は認められなかった。個人モニタリングで測定した電界ばく露は小児白血病のリスク上昇と関連していなかった。
個人モニタリングで測定した磁界ばく露に関する知見は、小児白血病のリスクとの関連を支持している。
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