この研究は、髄膜腫および神経膠腫の発症症例を用いた人口ベースの症例対照研究で、神経膠腫および髄膜腫と携帯電話使用との関連性を評価した。2000年9月1日から2002年8月31日の間にデンマークで診断された全ての神経膠腫と骨髄腫の症例を突きとめ、そのうち20歳から69歳までの神経膠腫症例252名、骨髄腫症例175名を調査対象とした。各症例と年齢、性別をマッチさせた822名の対照を人口から無作為抽出した。情報は、個人別のインタビュー、診断結果、X線検査結果を含む医療記録から得た。携帯電話の受信、送信回数を質問し、併せて回答者の記憶力テストを実施した。その結果、症例群と対照群、または参加者群と非参加者群との間に、社会経済的な差は見られなかった;携帯電話の使用は、高グレード神経膠腫のリスク低下と関連した(0.58:95%信頼区間0.37-0.90);低グレード神経膠腫(1.08:同0.58-2.00)および髄膜腫(1.00:同0.54-1.28)のリスク推定値は1に近かった、と報告している。
携帯電話の定常的使用は、6か月以上にわたって少なくとも週1回使用と定義した
グループ | 説明 |
---|---|
参照集団 1 | 定常的使用なし |
集団 2 | 定常的に使用 |
参照集団 3 | 最初の使用からの期間:なし、または< 1 年 |
集団 4 | 最初の使用からの期間:1-4 年 |
集団 5 | 最初の使用からの期間:≤ 5 年 |
集団 6 | 最初の使用からの期間:5-9 年 |
集団 7 | 最初の使用からの期間:≥ 10 年 |
参照集団 8 | 生涯の通話件数:なし、またはほとんどなし |
集団 9 | 生涯の通話件数:≤ 2349 |
集団 10 | 生涯の通話件数:> 2349-≤ 8921 |
集団 11 | 生涯の通話件数:> 8921 |
参照集団 12 | 生涯の通話時間:なし、またはほとんどなし |
集団 13 | 生涯の通話時間:≤ 115.6 |
集団 14 | 生涯の通話時間:> 115.6-≤ 467.9 |
集団 15 | 生涯の通話時間:> 467.9 |
参照集団 16 | 診断の5年前の使用時間:なし、またはほとんどなし |
集団 17 | 診断の5年前の使用時間:1-4 年 |
集団 18 | 診断の5年前の使用時間:≥ 5 年、≥ 57.2 時間 |
集団 19 | 診断の5年前の使用時間:≥ 5 年、< 57.2 時間 |
参照集団 20 | 使用の強度:なし、またはほとんどなし |
集団 21 | 使用の強度:< 15 分/日 |
集団 22 | 使用の強度:≥ 15-< 60 分/日 |
集団 23 | 使用の強度:≥ 60 分/日 |
参照集団 24 | 電離放射線:なし |
集団 25 | 電離放射線:低、診断用 |
集団 26 | 電離放射線:高、診断用 |
集団 27 | 電離放射線:職業的 |
集団 28 | 電離放射線:放射線治療 |
参照集団 29 | 電離放射線及び定常的な携帯電話使用:両方なし |
集団 30 | 電離放射線及び定常的な携帯電話使用:定常的使用のみ |
集団 31 | 電離放射線及び定常的な携帯電話使用:電離放射線のみ |
集団 32 | 電離放射線及び定常的な携帯電話使用:両方あり |
症例 | 対照 | |
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適格者 | 592 | - |
参加者 | 427 | 822 |
参加率 | 74 % | 64 % |
観察期間は10年間に限定された。
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