この研究は、携帯電話使用とその後の神経膠腫のリスクとの潜在的関連を、メタ分析を用いて調査した。1980-2016年に携帯電話使用と神経膠腫についての関連データを報告した研究の系統的検索を実施し、オッズ比(OR)および95%信頼区間(CI)のデータを抽出した。最終的なメタ分析には、11報の研究から症例6028人および対照11488人が含まれた。その結果、長期的な携帯電話使用(最短で10年間)と神経膠腫との有意な正の関連が認められた(OR=1.44、95%CI=1.12-1.92)。長期的な携帯電話使用は、低悪性度の神経膠腫について2.22倍高いORと関連していた(OR=2.22、95%CI=1.69-2.92)。いずれの使用期間も、高悪性度の神経膠腫のORとは関連していなかった(OR=0.81、95%CI=0.72-0.92)。腫瘍部位と反対側での携帯電話使用は、使用期間にかかわらず、神経膠腫と関連していなかった。高悪性度の神経膠腫に分析を限定した場合も同様に、関連は認められなかった。著者らは、この結果は長期的な携帯電話使用が神経膠腫のリスク上昇と関連しているかも知れないことを示唆している、と結論付けている。但し、証拠の質は低く、量も限られているとしている。
タイプ | 値 |
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合計 | 17,516 |
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