【目的】これまでに公表された、携帯電話長期使用と脳腫瘍リスクに関する症例対照研究を評価すること。【方法】神経膠腫研究10件、聴神経鞘腫研究9件、髄膜腫研究7件をそれぞれメタ分析し、使用頭側および10年以上の長期使用者について検討した。【結果】神経膠腫については、10件の研究の統合オッズ比(OR)= 0.9(95%信頼区間:0.8-1.1)、10年以上使用者の調査6件の統合OR = 1.2(同:0.8-1.9)、また同側使用の統合OR = 2.0(同:1.2-3.4)であったが、反対側使用の統合ORの上昇は有意でなかった(いずれも10年以上使用者の調査4件に基づく)。聴神経鞘腫については、9件の統合OR= 0.9(同:0.7-1.1)、10年以上使用者の調査4件の統合OR = 1.3(同:0.6-2.8)、また同側使用の統合OR = 2.4(同:1.1-5.3)、反対側使用の統合OR = 1.2(同:0.7-2.2)であった(いずれも10年以上使用者の調査3件に基づく)。髄膜腫については、7件の統合OR = 0.8(同:0.7-0.99)、10年以上使用者の調査4件の統合OR = 1.3(同:0.9-1.8)、また同側使用の統合OR = 1.7(同:0.99-3.1)、反対側使用の統合OR = 1.0(同:0.3-3.1)であった(いずれも10年以上使用者の調査2件に基づく)。【結論】このメタ分析では、10年以上の携帯電話使用と同側の神経膠腫および聴神経鞘腫との関連に一貫したパターンが見られた。
長期的な携帯電話使用と脳腫瘍との関連を調査するため、スウェーデンにおいてメタ分析を実施した。2001-2007年に発表された以下の研究を含めた:Inskip他、2001、Auvinen他、2002、Lönn他、2004、Christensen他、2004、Schoemaker他、2005、Lönn他、2005、Christensen他、2005、Hepworth他、2006、Schüz他、2006、Hardell他、2006、Takebayashi他、2006、Lahkola他、2007、Hours他、2007、Schlehofer他、2007、及びKlaeboe他、2007。
グループ | 説明 |
---|---|
参照集団 1 | 非ばく露 |
集団 2 | 定常的な携帯電話使用 |
集団 3 | 定常的な携帯電話使用:> 10年 |
結果は全体として、定常的な携帯電話使用に関連した脳腫瘍の有意なリスク上昇を示さなかった。同側出の10年を超える使用は、神経膠腫(OR 2.0、CI 1.2-3.4)及び聴神経鞘腫(OR 2.4、CI 1.2-5.3)の有意なリスク上昇を示した。
著者らは、このメタ分析は10年を超える携帯電話使用と同側での神経膠腫及び聴神経鞘腫との一貫したパターンを提示している、と結論付けた。
10年を超える携帯電話使用についての結果は少ない数に基づいている。
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