この研究は、スウェーデンにおいてハンドヘルド携帯電話の長期使用と脳腫瘍のリスク上昇の関連を調べた人口ベースの症例対照研究である。スウェーデンではハンドヘルド携帯電話は1980年代後半に導入された。スウェーデンの特定の地域で2000年から2002年に神経膠腫または髄膜腫と診断された20歳から69歳のすべての患者を症例とした。無作為抽出された対照は、年齢、性別、居住地域で層別化された。携帯電話の使用に関する詳細情報は、神経膠腫371(74 %)と髄膜腫273(85 %)および対照674(71 %)で収集できた。その結果、通常的な携帯電話使用の場合、オッズ比は神経膠腫で0.8(95 %信頼区間:0.6、1.0)、髄膜腫で0.7(95 %信頼区間:0.5、0.9)であった;同様の結果は、携帯電話の使用期間が10年を超える場合にも見られた;側頭葉および頭頂葉に位置する腫瘍に対する同側の電話使用のリスク増加は認められなかった;さらに、腫瘍の組織、電話の種類、使用量に関係したオッズ比上昇はなかった、と報告している。
グループ | 説明 |
---|---|
参照集団 1 | 非ばく露:全く、またはほとんど使用せず |
集団 2 | 定常的に使用 |
集団 3 | 定常的使用の期間 < 5 年 |
集団 4 | 定常的使用の期間 5-9 年 |
集団 5 | 定常的使用の期間 ≥ 10 年 |
集団 6 | 最初の定常的使用からの期間 < 5 年 |
集団 7 | 最初の定常的使用からの期間 5-9 年 |
集団 8 | 最初の定常的使用からの期間 ≥ 10 年 |
集団 9 | 累積使用 < 30 時間 |
集団 10 | 累積使用 30-499 時間 |
集団 11 | 累積使用 ≥ 500 時間 |
集団 12 | ハンズフリー使用について調整後の累積使用 < 30 時間 |
集団 13 | ハンズフリー使用について調整後の累積使用 30-449 時間 |
集団 14 | ハンズフリー使用について調整後の累積使用 ≥ 450 時間 |
集団 15 | 累積通話件数 < 650 |
集団 16 | 累積通話件数 650-8549 |
集団 17 | 累積通話件数 ≥ 8550 |
集団 18 | デジタル携帯電話の定常的使用 |
集団 19 | デジタル携帯電話、最初の定常的使用からの期間 < 5 年 |
集団 20 | デジタル携帯電話、最初の定常的使用からの期間 ≥ 5 年 |
集団 21 | アナログ携帯電話の定常的使用 |
集団 22 | アナログ携帯電話、最初の定常的使用からの期間 < 5 年 |
集団 23 | アナログ携帯電話、最初の定常的使用からの期間 5-9 年 |
集団 24 | アナログ携帯電話、最初の定常的使用からの期間 ≥ 10 年 |
症例 | 対照 | |
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適格者 | 819 | 956 |
参加者 | 644 | 674 |
参加率 | 78 % | 71 % |
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