研究のタイプ: 疫学研究 (observational study)

[手持ち型携帯電話と聴神経鞘腫のリスク] epidem.

Handheld cellular telephones and risk of acoustic neuroma

掲載誌: Neurology 2002; 58 (8): 1304-1306

この研究は、ハンドヘルド型携帯電話使用と聴神経鞘腫発症リスクとの関連を調べる目的で実施された米国での病院ベース症例対照研究である。症例は90人、対照は86人であった。携帯電話サービス契約している者を定常的な携帯電話使用者とみなした。その結果、相対リスクは0.9(p = 0.07)であった;相対リスクは、携帯電話の使用頻度、使用期間、および生涯の使用時間によって有意に変化しなかった;携帯電話使用歴のある症例において、腫瘍は頭部同側よりも反対側により多く発生していた、と報告している。

研究の目的(著者による)

聴神経鞘腫とハンドヘルド型携帯電話使用についての病院ベースの症例対照研究を米国で実施した。

詳細情報

携帯電話サービスへの加入ありを定常的な携帯電話使用と定義した。

影響評価項目/リスク推定のタイプ

リスク推定のタイプ: (オッズ比(OR))

ばく露

ばく露評価

ばく露集団

グループ 説明
参照集団 1 携帯電話使用:0年
集団 2 携帯電話使用:1-2年
集団 3 携帯電話使用:3-6年
参照集団 4 携帯電話使用:0時間/月
集団 5 携帯電話使用:1-2.5時間/月
集団 6 携帯電話使用:> 2.5時間/月
参照集団 7 使用時間の合計:0
集団 8 使用時間の合計:1-60
集団 9 使用時間の合計:> 60
集団 10 携帯電話の利き手が左‐腫瘍の側性が左
集団 11 携帯電話の利き手が左‐腫瘍の側性が右
集団 12 携帯電話の利き手が右‐腫瘍の側性が左
集団 13 携帯電話の利き手が右‐腫瘍の側性が右

調査対象集団

症例集団

対照集団

調査規模

症例 対照
適格者 90 86
参加者 90 86
評価可能 90 86
統計学的分析方法: (調整: )

結論(著者による)

症例18人(20%)及び対照23人(26.7%)がハンドヘルド型携帯電話の定常的使用を報告した。
聴神経鞘腫リスク携帯電話使用と関連していなかった。腫瘍は頭部の同側よりも反対側でより多かった。

研究の限界(著者による)

本研究は携帯電話技術の導入の約10年後に実施したので、長期的なユーザーについては結論を導けない。

研究助成

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