この研究は、架空電力線からの低周波磁界へのばく露と小児白血病リスクとの関連性の評価を目的として、ロンバルディアがん登録の一部をなす地域(ヴァレーズ県)において症例対照研究を実施した。磁界ばく露の推定には、送電線負荷データおよび対象者住宅の最寄りの電力線と住宅との距離を用いた。合計で101の症例と412の対照を調査した。その結果、20人の調査対象者(9人の症例および11人の対照)がばく露群とみなされた;ばく露群で、白血病リスクの有意な4倍の上昇、および量反応関係が見いだされた;観察されたリスクは、他の研究によって報告されたものよりも高かった;対照の代表性およびばく露評価の妥当性に関連する潜在的バイアスがリスク推定値に影響を与えたようには見えなかった、と報告している。
グループ | 説明 |
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参照集団 1 | 非ばく露:近くの電力線までの距離が > 150 mに住んでいる |
集団 2 | 磁界強度0.001 - 0.1 µT |
集団 3 | 磁界強度 > 0.1 µT |
集団 4 | 磁界強度 > 0.001 µT |
症例 | 対照 | |
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適格者 | 103 | 412 |
参加者 | 101 | 411 |
電力線から150m以内に住んでいた20人の子ども(症例9人、対照11人)をばく露群と見なした。0.001µTを超える磁界にばく露された全ての子どもに、相対リスクの有意な上昇が認められた。二つのサブグル―プについての相対リスクも上昇したが、最も高いばく露群(> 0.1µT)については有意ではなかった。
著者らは、この結果は小児白血病と架空電力線からの低周波電磁界ばく露との関連の幾つかの更なる証拠を提示していると結論付けている。
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