この研究は、超低周波(ELF)の磁界(MF)のばく露を受けたモルモットの心臓および肝臓組織のフリーラジカルレベル、自然の抗酸化システムおよび呼吸バーストシステム(食作用に伴い食細胞が酸素取り込みを急上昇させる機構)の活動への影響を調べた。50 Hz、磁束密度は1、2、3 mTのMFばく露を、1日4時間または8時間のばく露時間で5日間与えた。影響を評価するために、マロンジアルデヒド(MDA)、一酸化窒素(NO)、グルタチオン(GSH)のレベルおよびミエロペルオキシダーゼ(MPO)活性を測定した。10-12週齢のオスのモルモット62匹を対照群と6つのばく露群に分けた。I群を対照群と、6つのばく露群の磁束密度とばく露時間の組み合わせは、II(1 mT、4時間/日)、III(1 mT、8時間/日)、IV(2 mT、4時間/日)、V(2 mT、8時間/日)、VI(3 mT、4時間/日)、VII(3 mT、8時間/日)である。その結果、MDAレベルは、IIおよびIV群の肝臓で上昇し、VII群の肝臓と心臓の両方の組織で低下した;NOxレベルは、IIおよびIII群の心臓およびIII、V、VI群の肝臓で低下し、VII群の肝臓で上昇した;GSHレベルは、II、IV、V群の心臓およびV、VI、VII群の肝臓で上昇し、II、IV群の肝臓で低下した;MPO活性は、対照群と比較して、III、IV、VI、VII群の肝臓およびII、III、IV群の心臓で低下したが、VII群の心臓のMPO活性は有意に上昇した、と報告している。
雄のモルモット62匹を7群に分けた:グループI(対照群)、II(1mT、4時間/日)、III(1mT、8時間/日)、IV(2mT、4時間/日)、V(2mT、8時間/日)、VI(3mT、4時間/日)、VII(3mT、8時間/日)
animals were treated in 7 groups: i) sham ii) 1 mT for 4 h/d iii) 1 mT for 8 h/d iv) 2 mT for 4 h/d v) 2 mT for 8 h/d vi) 3 mT for 4 h/d vii) 3 mT for 8 h/d
周波数 | 50 Hz |
---|---|
タイプ |
|
ばく露時間 | 4 h/day or 8 h/day - for 5 days |
ばく露の発生源/構造 | |
---|---|
ばく露装置の詳細 | vertical pairs of circular Helmholtz coils; animals kept in 26 cm x 22 cm x 10 cm polycarbonate cages positioned at the center of the coils |
Sham exposure | A sham exposure was conducted. |
マロンジアルデヒドのレベルは、グループII及びIVの肝臓で上昇したが、グループVIIでは肝臓と心臓組織の両方で低下した。一酸化窒素のレベルは、グループII及びIIIの心臓、ならびにグループIII、V、VIの肝臓で低下したが、グループVIIでは上昇した。グルタチオンのレベルは、グループII、IV、V、VIの心臓、ならびにグループVI及びVIIの肝臓で上昇したが、グループII及びIVの肝臓では低下した。
ミエロペルオキシダーゼ酵素活性は、対照群と比較して、グループIII、IV、VI、VIIの肝臓、ならびにグループII、III、IVの心臓組織で低下した;但し、グループVIIの心臓では有意に上昇した。
結論として、このデータは、1及び2mTでばく露時間が4時間の電磁界は、脂質過酸化の増強と、フリーラジカルスカベンジャーとして作用するグルタチオンのレベル低下によって酸化ストレスを生じることを示した。一酸化窒素のレベル及びミエロペルオキシダーゼ酵素活性は、3mT、8時間を除く全てのばく露群で低下した。
このウェブサイトはクッキー(Cookies)を使って、最善のブラウジングエクスペリエンスを提供しています。あなたがこのウェブサイトを継続して使用することで、私たちがクッキーを使用することを許可することになります。