著者:
Zhang Y, Wang J, Liu X, Ding L, Wu X, He M, Hou H, Ruan G, Lai J, Chen C
掲載誌: Bioelectromagnetics 2020; 41 (7): 511-525
この研究は、Sprague-Dawley(SD)ラットにおける一般的な生理状態に対する、50 Hzの電力周波数電磁界(30、100、500 μT)への長期間のばく露の影響を調べた。24週間のばく露期間中、体格ならびに摂水量および摂餌量を定期的に記録した。血液学的パラメータを12週毎に検出し、血液化学分析を4週毎に実施した。屠殺後、ヘマトキシリン-エオシン、マッソン、および免疫組織化学染色で形態学を同定した。線維症関連の遺伝子発現および酸化ストレス状態も検出した。その結果、対照群と比較して、いずれの磁界ばく露群においても、体格、摂餌量または摂水量への影響は認められず、血液学的パラメータまたは血液化学分析にも有意差は認められなかった。更に、形態学的アッセイでも、肝臓または腎臓の構造に対する磁界ばく露の影響力は認められなかった。線維症関連の遺伝子発現および酸化ストレス状態にも変化は認められなかった、と著者らは報告している。