この研究は、電界ばく露(50 Hz、12 kV/m、8時間/日、7日間)を受けたモルモットの肺にニトロソ化ストレスおよび酸化ストレスが誘導されるか否か、またコラーゲン合成への影響はあるか否かを調べた。また追加実験として、抗酸化物質であるN-アセチルシステイン(NAC)および 没食子酸エピガロカテキン(EGCG)の効果も調べた。60匹のモルモットを6群に分けた:1) 対照群(生理食塩水投与)、2) EGCG投与群、3) NAC投与群、4) 生食+電界ばく露群、5) EGCG+電界ばく露群、6) NAC+電界ばく露群である。4-6)群はいずれも、物質の投与は電界ばく露の前に行われた。ばく露終了後に、ムオキシゲナーゼ-1(HO-1)、タンパク質カルボニル含有量(PCO)、マロンジアルデヒド(MDA)、一酸化窒素(NO)およびヒドロキシプロリン(HP)の肺レベルを測定した。その結果、対照群に比べ、電界ばく露群ではPCOレベルが有意に上昇したが、HO1、MDA、NO、HPのレベルの変化は有意ではなかった;NACあるいはEGCGを投与された後に電界ばく露を受けた群と比べ、電界のみのばく露群での上述パラメータに有意な変化は観察されなかった、と報告している。
加えて、エピガロカテキン-3-ガレート及びN-アセチル-L-システインといった抗酸化物質の処理の影響を調査した。
モルモット60匹を6群に分けた:1) 対照群(生理食塩水を注射)、2) エピガロカテキン-3-ガレート注射のみ、3) N-アセチル-L-システイン注射のみ、4) ばく露前に生理食塩水注射、5) ばく露前にエピガロカテキン-3-ガレート注射、6) ばく露前にN-アセチル-L-システイン注射
ばく露 | パラメータ |
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ばく露1:
50 Hz
ばく露時間:
8 h/day for 7 days
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animals were divided into 6 groups: i) control ii) injection of 25 mg/kg EGCG iii) injection of 300 mg/kg NAC iv) EMF exposure v) injection of EGCG + EMF exposure vi) injection of NAG + EMF exposure
周波数 | 50 Hz |
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タイプ |
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ばく露時間 | 8 h/day for 7 days |
ばく露の発生源/構造 |
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ばく露装置の詳細 | copper plates mounted on the top and bottom of the wooden cage |
Sham exposure | A sham exposure was conducted. |
測定量 | 値 | 種別 | Method | Mass | 備考 |
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電界強度 | 12 kV/m | - | 測定値および計算値 | - | - |
電界ばく露群では対照群と比較して、タンパク質カルボニル含有量のレベルは有意に上昇したが、ヘムオキシゲナーゼ-1、マロンジアルデヒド、一酸化窒素のレベルには有意でない変化が認められた。このデータは、エピガロカテキン-3-ガレート及びN-アセチル-L-システインを個別に電界とあわせて投与した群と比較して、電界ばく露群ではこれらのパラメータに有意な変化はないことを示している。
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