<目的>ラット脳細胞のDNA鎖切断に及ぼす60Hz磁界ばく露の効果を検討する。<対象・方法>雄のSprague-Dawley系ラット(2-3月齢、250-300g)を用いた。ヘルムホルツ・コイル内で60Hz磁界に8:00-11:00 a.m.の間に2時間ばく露した。強さは0.1、0.25、0.5mT、ばく露4時間後にラットを屠殺して脳細胞のDNA一本鎖及び二本鎖切断をしらべた。マイクロゲル電気泳動法(Lai & Singh、1996)によった。<結果・結論>図1にラット脳細胞DNA一本鎖切断に及ぼす磁界ばく露の効果をまとめてある。0.1、0.25、0.5mTでいずれもbucking controlに比べて有意に、しかも量依存性に増加している。図7にはDNA二本鎖切断におよぼす効果をまとめてある。0.25、0.5mTで有意に増加している。DNA鎖切断は細胞機能に影響し、発がん、神経変性疾患など、ゆっくり進行する疾患に可能性がある。
(英文不記載)
周波数 | 60 Hz |
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タイプ |
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波形 |
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ばく露時間 | 2 h |
ばく露の発生源/構造 | |
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チャンバの詳細 | plastic cage (45 cm long x 21 cm wide x 22 cm high) |
ばく露装置の詳細 | cages placed in the center of the space between the coils |
60Hz磁界への急性ばく露(2時間)はラットの脳細胞におけるDNA鎖切断の量依存性の増加を生じた(ばく露の4時間後)。0.1、0.25、0.5mTの磁界ばく露後に、DNA単鎖切断の増加が認められた。他方、0.25及び0.5mTではDNA二重鎖切断の増加が認められた。
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