【背景】先行する研究は、極低周波磁界(ELF-MF)にばく露される労働者における筋萎縮性側索硬化症(ALS)とアルツハイマー病の、より大きなリスクを示唆した。我々は、ELF-MFの職業ばく露と、神経変性疾患による死亡率との関連を評価した。【方法】本研究は、スウェーデンの工業労働者の集団に基づき、その集団は537692人の男性と、180529人の女性から成り立っていた。当該集団は、最近の3つの国勢調査および死因登録と照合された。ELF-MFばく露レベルは、関連する職業を手引きに、職業ばく露表に記載された調査結果に従い入手された。我々はばく露の4つのレベルを用い、1985-96年の死亡主因と誘引をともに考察した。【結果】アルツハイマー病を死亡の主因または誘引とするリスクは、男性でも女性でも、ELF-MFばく露が増えると共に大きくなった。両性を合わせ最も高いばく露を受けたグループにおける相対リスク(RR)は、4.0であり、95%信頼区間(95% CI)は1.4-11.7 であった。ばく露-反応関係を示唆する最も高いばく露グループにおいては、ALSに対するRRは2.2(95%CI: 1.0-4.7)であった。パーキンソン病や多発性硬化症に対する増大したリスクの証拠は見られなかった。【結論】観測結果は、先行する研究において認められているところの、ELF-MFに職業ばく露される被雇用者間のアルツハイマー病およびALSのリスク増大を支持する。死亡率データに基づいた、さらなる研究が求められる。
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