研究のタイプ: 疫学研究 (observational study)

[超低周波磁界への職業ばく露とALS[筋萎縮性側索硬化症]のリスク:系統的レビュー及びメタ分析] epidem.

Occupational exposure to extremely low-frequency magnetic fields and the risk of ALS: A systematic review and meta-analysis

掲載誌: Bioelectromagnetics 2018; 39 (2): 156-163

この研究は、超低周波(ELF)磁界への職業ばく露筋萎縮性側索硬化症(ALS)との関連についてのメタ分析を実施した。EMBASE及びMEDLINE、参考文献リスト及び専門家のデータベースで関連する疫学研究を同定し、ELF磁界への職業ばく露に関連したALSのリスクを報告した研究を対象に含めた。ランダム効果メタ分析を用いて、相対リスクRR)またはオッズ比OR)のサマリを取得し、ばく露評価の種類別に分析を階層化した。これは、研究間で観察された不一致がばく露の判定方法の違いによって説明できるかどうかを評価するために実施した。著者らは20報の研究をメタ分析に含めた。研究は全体として、低いレベルに対して高いレベルのELF磁界ばく露された人々(サマリRR = 1.14、95%信頼区間(CI)= 1.00-1.30)、電気的職業の作業者(サマリRR = 1.41、95% CI = 1.05-1.92)におけるALSのリスクの僅かな上昇を報告したが、研究間の不一致は大きかった。自己申告のばく露、または死亡診断書から判定した職業については、リスク上昇は見られなかった。研究が職歴全体を評価していた場合(サマリRR = 1.89、95% CI = 1.31-2.73)、少数の時点での職業しか評価しなかった場合(例:国勢調査の記録)(サマリRR = 1.06、95% CI = 0.75-1.57)と比較して、最も高く、最も長いばく露の種類が、ALSのリスク上昇と関連付けられた。このメタ分析では、ELF磁界職業ばく露された作業者におけるALSのリスク上昇が認められ、この結果はばく露評価の質に依存していた、と著者らは結論付けている。

影響評価項目/リスク推定のタイプ

リスク推定のタイプ:

ばく露

ばく露評価

調査対象集団

研究助成

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