この研究は、筋萎縮性側索硬化症(ALS)の発症における環境性、職業性、および家族性のリスク因子の役割を評価するために設計された症例対照研究である。症例110人はALSの確定診断の患者、対照240人は、患者と年齢と性別を一致させて抽出された。両群に対して実施した調査の項目は、家族歴、職業、居住地、飲料水の水源、工業・化学・農業的な有毒物質および重金属へのばく露、身体の外傷および電撃傷、10年以上にわたる磁界下での作業である。すべての患者一人一人に、臨床検査、電気生理学的および神経画像検査を行った。データ分析には、カイ二乗検定、ロジスティック回帰分析、およびオッズ比(OR)計算を用いた。その結果、農村生活(OR = 1.99)、喫煙(OR = 1.88)、殺虫剤と農薬へのばく露(OR = 1.61)、電撃傷(OR = 6.2)が筋萎縮性側索硬化症の発症に関連するリスク因子として検出された、と報告している。
電磁界に関連する以下の側面を調査した:磁界の下での10年超の作業及び電撃傷害。更に、疾病の家族歴、喫煙、職業、居住地(農村部/都市部)、飲料水の水源、殺虫剤、農薬、重金属(鉄)、溶剤、化学物質へのばく露を調査した。
症例 | 対照 | |
---|---|---|
適格者 | 110 | 240 |
電撃損傷について、症例8人及び対照3人に基づき、筋萎縮性側索硬化症の発症の有意なリスク上昇が認められた(OR 6.2;CI 1.75-21.98)。磁界の下での作業履歴については症例が認められなかったため、この要因は分析できなかった。
農村部での居住(OR 1.99;CI 1.02-3.88)、喫煙(OR 1.88;CI 1.19-2.96)、殺虫剤及び農薬ばく露(OR 1.61;CI 1.27-1.99)について、有意な関連が認められた。
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