この研究は、個人ばく露計を用いて、無線周波電磁界(RF EMF)と若い人々の慢性的な安寧との関連の可能性を調査した。調査対象をドイツ、バイエルン州4都市における住民登録から児童及び青年を無作為抽出し、3,022名(参加率52%)について、個人面接調査(慢性症状、社会人口学的特性、潜在的な交絡因子)と個人ばく露計での24時間無線周波ばく露調査を行った。国際非電離放射線防護委員会(ICNIRP)の参考レベルに対するパーセンテージの中央値で覚醒時のばく露レベルを表した。その結果、児童の半数及び青年のほぼ全員が携帯電話を所有していた;1日あたりの使用時間は短かった;測定されたばく露レベルは、ICNIRP参考レベルをはるかに下回るものであった;児童及び青年の慢性症状として最も多く報告されたのは疲労であった;測定されたばく露レベルと慢性症状との間に統計的に有意な関連は観察されなかった、と報告している。
グループ | 説明 |
---|---|
参照集団 1 | ばく露の第1四分位 |
集団 2 | ばく露の第2四分位 |
集団 3 | ばく露の第3四分位 |
集団 4 | ばく露の第4四分位 |
参照集団 5 | ICNIRPの参考レベルの 0.13 - ≤ 0.25 %にばく露された子ども |
集団 6 | ICNIRPの参考レベルの 0.25 - ≤ 0.92 %(90thパーセンタイル)にばく露された子ども |
参照集団 7 | ICNIRPの参考レベルの 0.13 - ≤ 0.26 %にばく露された思春期層 |
集団 8 | ICNIRPの参考レベルの 0.26 - ≤ 0.78 %(90thパーセンタイル)にばく露された思春期層 |
参照集団 9 | 子どもの携帯電話使用:ほぼ毎日より少ない |
集団 10 | 子どもの携帯電話使用:少なくとも毎日 |
参照集団 11 | 子どものDECT電話使用:ほぼ毎日より少ない |
集団 12 | 子どものDECT電話使用:少なくとも毎日 |
参照集団 13 | 思春期層の携帯電話使用:ほぼ毎日より少ない |
集団 14 | 思春期層の携帯電話使用:少なくとも毎日 |
参照集団 15 | 思春期層のDECT電話使用:ほぼ毎日より少ない |
集団 16 | 思春期層のDECT電話使用:少なくとも毎日 |
タイプ | 値 |
---|---|
合計 | 6,386 |
参加者 | 3,022 |
参加率 | 52 % |
無線周波電磁界へのばく露の測定値は、現行のICNIRPの参考レベルよりも遥かに低かった(0.13-0.92%)。子ども及び思春期層に最も多く報告された慢性症状はけん怠感であった。
子ども及び思春期層には、無線周波電磁界へのばく露の測定値と慢性症状との統計的に有意な関連は認められなかった。
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