研究のタイプ: 疫学研究 (observational study)

[携帯電話使用に関連して経験された症状] epidem.

Symptoms experienced in connection with mobile phone use

掲載誌: Occup Med 2000; 50 (4): 237-245

この研究は、ノルウェーおよびスウェーデンにおいて、仕事で携帯電話(MP)を使用する17,000人を対象に、MP使用中に経験する症状を横断的に調査した。その結果、ノルウェーの回答者の31 %、スウェーデンの回答者の13 %が、MPの使用に関連して少なくとも1つの症状を経験した;最も多く報告されたのは耳および耳の後ろや周辺の温感、続いて、顔の皮膚の灼熱感および頭痛であった;ほとんどの症状は、通常、通話中または通話後30分以内に始まり、最大2時間続くと回答された;これらの症状を理由に、受診や病欠をした人は比較的少なかったが、MPに起因すると思った症状を報告した人の約45%は、症状を軽減するための措置を講じていた;このような症状の訴えは、症状の気づきではあるが、必ずしも深刻な健康問題ではないことが示唆された、と報告している。

研究の目的(著者による)

業務上の携帯電話ユーザーの自己申告の症状を評価するため、スウェーデン及びノルウェーにおいて横断的研究を実施した。本論文は、経験した症状の軽減のために講じた対策を含む。
アナログ及びデジタル携帯電話ユーザーが経験した症状を比較した、本研究の最初の部分は、
publication 8561 に掲載している。

影響評価項目/リスク推定のタイプ

リスク推定のタイプ:

ばく露

ばく露評価

ばく露集団

グループ 説明
集団 1 NMTユーザー
集団 2 GSMユーザー
集団 3 NMT及びGSMユーザー
集団 4 1日当たりの使用件数:< 2
集団 5 1日当たりの使用件数:2 - 4
集団 6 1日当たりの使用件数:> 4
集団 7 1日当たりの通話時間:< 2分
集団 8 1日当たりの通話時間:2 - 15分
集団 9 1日当たりの通話時間:15 - 60分
集団 10 1日当たりの通話時間:> 60分

調査対象集団

調査規模

タイプ
合計 16,990
参加者 10,631
統計学的分析方法:

結論(著者による)

ノルウェーの回答者の31%、スウェーデンの回答者の13%が、携帯電話使用に関連した症状を少なくとも1つ経験していて、それは主に耳の温感、顔の皮膚の灼熱感、頭痛であった。医師に相談した、または症状のせいで病欠した人々は比較的少なかったが、約45%の人々は携帯電話が原因と考える症状の軽減のための対策を講じていて、それは主に通話時間を減らすことと、ハンズフリー装置を使うことであった。著者らは、この結果は携帯電話を原因と考える症状(但し、必ずしも深刻な健康問題ではない)の認知度を示唆している、と結論付けている。

研究助成

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