この研究は、日本での電磁過敏症(EHS)に関する質問票調査の結果を報告している。質問票は、2009年6月から10月、EHSおよび化学物質過敏症の自助グループ(会員数約200名)のウェブサイトまたは機関紙を利用して送られた。返送された回答83のうち不備のものを除き、75人(女性71人、男性4人)について分析した。平均年齢51.2 歳(19-81歳)、その構成は40-49 歳:36.0%、50-59 歳:30.7%、60-69 歳:18.7%であった。医学的にEHSと診断されたと報告した人45.3% 、EHSと自己診断していると報告した人49.3%、電磁界(EMF)に敏感であるがEHSではないと報告した人5.3%であった。質問票への回答の粗データとして、報告された主な愁訴は、「疲れ/疲労感」(85%)、「頭痛」(81%)、「集中、記憶、思考」の困難(81%)であった;72%は何らかの補完/代替療法を受けていた;EHS発症の引き金と思うものでは、携帯電話基地局またはPHS基地局(37%)との回答が最も多かった;65% は電車やバス内での携帯電話放射による健康問題を経験しており、12%は公共交通機関を全く利用できないと報告した;53%は発症前に就労していたが、ほとんどは失業、及び/または収入が減少した;85.3%は電磁界からの防護対策(電磁界ばく露レベルが低い地域への転居、低電磁界レベルの電気製品の購入等)を講じなければならなかった、などを報告している。
タイプ | 値 |
---|---|
参加者 | 83 |
評価可能 | 75 |
75人のうち34人(45.3%)が医学的に診断された電磁過敏症を報告し、37人(49.3%)が電磁過敏症と自己診断した。37人(49.3%)が医学的に診断された多種化学物質過敏症(MCS)を有し、20人(26.7%)が自己診断したMCSを報告した。
最も一般的に報告された自覚症状は、けん怠感(85%)、頭痛(81%)、集中困難(81%)、睡眠障害(76%)であった。電磁過敏症を生じると最も一般的に疑われた発生源は、携帯電話基地局(71%)、他人の携帯電話(64%)、PC(63%)、電力線(60%)、TV(56%)であった。
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