この研究は、孵卵器入れる前のニワトリ有精卵(白色レグホーン種)に50 Hzの磁界(1.33〜7.32 mT)ばく露を与え、その後4日間孵卵させた後の胚組織切片を光学顕微鏡、SEMおよびTEM顕微鏡を用いて観察し、磁界ばく露の影響を調べた。500個の健康で新鮮な受精卵(55〜65 g)を、ばく露群(ばく露条件の異なる各群はそれぞれn = 18〜20で構成された)、対照群(n = 60)、および擬似ばく露群(n = 50)の3つのグループに分けた。ばく露群は、形態学的調査のために15通りの異なる磁束密度(1.33-7.32 mT)条件、また光学顕微鏡、走査型電子顕微鏡(SEM)、および透過型電子顕微鏡(TEM)での観察にとって既知の最も効果的な磁束密度条件で24時間、ばく露が行われた。擬似ばく露群は、ばく露群と同じコイル内に孵卵前の24時間置かれたが、磁界は発生されなかった。次に、対照群、擬似ばく露群、各ばく露条件のばく露群を孵卵器(38 ± 0.5 ℃、湿度60 %)内で4日間孵卵させた後、胚を摘出し、形態計測および光学顕微鏡およびSEM / TEM観察の標本を作成した。その結果、光学顕微鏡観察(連続切片)と形態計測データには、異なるグループ間で有意差を示した(P <0.005);大きくて異常な脳の内腔、二分脊椎、単眼症、小眼球症、無眼球症、成長遅延がSEMで示された;TEMでは、核凝縮、核膜の消失、ミトコンドリアの変性が示された;ゴルジ体と小胞体は、最も影響を受けないオルガネラであった;最も影響を受けた領域は終脳であり、網膜は水晶体よりも影響を受けた、と報告している。
周波数 | 50 Hz |
---|---|
タイプ |
|
ばく露時間 | 24 h continuous |
ばく露の発生源/構造 | |
---|---|
ばく露装置の詳細 | 42 cm long cylindrical coil with an inner diameter of 9.6 cm and an outer diameter of 11.5 cm, consisting of 980 turns of 2.5 mm enameled copper wire |
Sham exposure | A sham exposure was conducted. |
ばく露した胚では、より大きく異常な脳室、二分脊椎、眼の形成異常(単眼のみの発生、小さすぎる、または未発生の眼、眼球の発生なし)、ならびに成長の遅延が認められた。終脳、眼のレンズ、及び網膜の透過型電子顕微鏡検査では、細胞核の凝縮、細部核膜の消失、ミトコンドリアの変性が示された。最も影響された部位は終脳で、網膜は眼のレンズよりも変化した。
大半の部位での最も効果的な磁束密度は7.32mTで、次いで2.66mTであった。磁束密度4.39、5.32、6.65mTは、調査部位の1つにしか影響しなかった。
ニワトリ胚の電磁界ばく露は、形態学的及び細胞レベルで脳及び眼に影響した。細胞核が最も影響された部分であった。
このウェブサイトはクッキー(Cookies)を使って、最善のブラウジングエクスペリエンスを提供しています。あなたがこのウェブサイトを継続して使用することで、私たちがクッキーを使用することを許可することになります。