この研究は、卵内の胚(12〜18日目)に2 mT(60分/日)の50 Hz磁界(MF)ばく露を行い、その後に孵化した新生ヒヨコの記憶障害を調べた。卵内ばく露および擬似ばく露を受けたヒヨコを孤立飼育群とペア飼育群(経験するストレスレベルが異なる)に分けた。すなわち、すべてのヒヨコ295羽を、1) 磁界ばく露‐孤立、2) 磁界ばく露-ペア、3) 擬似ばく露-孤立、4) 擬似ばく露-ペアに分けた。各群のヒヨコに、嫌悪体験として苦い味ビーズ(100%アントラニル酸メチル塗布)を与え、1試行の受動的回避タスクトレーニングを行い、苦いビーズを与えてから10、30、および120分後に、記憶保持のテストを行った(そのため、各群はさらに3群に細分された)。その結果、10分後のテストでは、MFばく露の有無にかかわらず、孤立群とペア群のどちらでも、記憶は損なわれていなかった;30分後と120分後においても、擬似ばく露の孤立群は良好な記憶保持レベルを示したが、MFばく露の孤立群では記憶保持が損なわれた;総括すると、MFへの卵内ばく露により記憶形成の障害が起きた可能性が示され、しかも、このような影響はよりストレスを感じやすい孤立群でのみ確認された、と報告している。
2つの実験群でヒヨコの学習を比較した:隔離群及びペア群(これらの2群は経験するストレスレベルが異なることが知られている)。ヒヨコ295羽を以下のグループに分けた:1) 磁界ばく露‐隔離、2) 磁界ばく露-ペア、3) 偽ばく露-隔離、4) 偽ばく露-ペア。各グループ内でヒヨコを更に実験時間が10、30、120分間の3グループに無作為に分けた(孵化後の記憶形成の異なる段階による)。
ばく露 | パラメータ |
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ばく露1:
50 Hz
ばく露時間:
60 min/day on embyonic days 12 - 18
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chicks were divided into four groups: i) MF exposure - isolated ii) MF exposure - paired iii) sham exposure - isolated iv) sham exposure - paired
周波数 | 50 Hz |
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タイプ |
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波形 |
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ばく露時間 | 60 min/day on embyonic days 12 - 18 |
ばく露の発生源/構造 | |
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ばく露装置の詳細 | four sets of 250 turns of 1.68 mm copper wire wrapped horizontally around a 70 cm x 40 cm x 43 cm plastic frame; wooden box with eggs kept inside this coil |
Sham exposure | A sham exposure was conducted. |
測定量 | 値 | 種別 | Method | Mass | 備考 |
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磁束密度 | 2 mT | - | 測定値 | - | - |
このデータは、インキュベーション後期の卵内での磁界ばく露は、受動的回避試験における幼いヒヨコの記憶を損ない、これはストレスレベル及び記憶統合の時期に依存することを示している。磁界ばく露があってもなくても、隔離またはペアにしたヒヨコの10分間の記憶に変化はなかった。但し、磁界ばく露は30及び120分間では隔離したヒヨコのパフォーマンスに影響したが、ペアにしたヒヨコには影響しなかった。
磁界ばく露群のヒヨコの孵化時体重の増加を除いて、深野製鋼、孵化期間、異常に明確な差はなかった。
このデータは、卵内での磁界ばく露後の記憶形成の攪乱の潜在的可能性を示唆しているが、この影響が明確だったのは、よりストレスのある、隔離したヒヨコだけであった。
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