この研究は、ニワトリ受精卵に50 Hzの超低周波電磁界の24時間ばく露を与え、ニワトリ胚の形態及び骨格構造への影響を調べた。また、そのような影響に、磁束密度の量反応関係または窓効果があるか否かを調べるために、磁束密度条件は1.33 から7.32mTの間の15レベルで実験した。新鮮な受精卵301個を17群に割り当てた。すなわち、15レベルのばく露群(各群n = 9 - 16)、擬似ばく露群(n = 33)、無処置対照群(n = 48)である。24時間ばく露の終了後、ばく露群および擬似ばく露群の全ての卵を8日間インキュベートした(対照群は9日間インキュベートした)。その後、初期胚(孵化期間の約半分の時点、おおよそ10日目まで)を卵から摘出し、奇形の有無を観察した。その結果、全てのばく露群で、擬似ばく露群および対照群に比べ、奇形の比率増加が見られた;観察された奇形のタイプは、無脳症、外脳症、無眼球症、くちばしの交差、腹壁破裂、無尿、脊椎および肋骨の異常などであった;これらの影響は、磁束密度が2.76、4.14、5.32、6.9 mTのばく露群で有意であった;9日目の卵の重量には、対照群とばく露群の間に有意差はなかった;頭部から臀部までの長さ、くちばしから後頭部までの長さにも有意差はなかったが、例外として、2.76 mTばく露群で、くちばしから後頭部までの長さが有意に長かった;7.32 mTばく露群で、胚の重量が有意に低かった、と報告している。
本研究の狙いは、1) 24時間の超低周波電磁界ばく露(1.33-7.32mT)後のニワトリ胚の形態及び骨格構造に対する影響の程度を判定すること、及び2) インキュベーションの最初の24時間において、これらの生物学的影響に窓効果またはばく露量効果があるかどうかを調べること、であった。
新鮮な受精卵301個を17群に分けた:15のばく露群(1.33-7.32mT、n=9-16)、偽ばく露群(n=33)、対照群(n=48-55)。24時間のばく露後、ばく露及び偽ばく露した卵を8日間インキュベートした。対照の卵は9日間インキュベートした(この期間終了時、殻から胚を取り出して調査した)。
周波数 | 50 Hz |
---|---|
タイプ |
|
波形 |
|
ばく露時間 | continuous for 24 hr |
ばく露の発生源/構造 | |
---|---|
ばく露装置の詳細 | 42 cm long cylindrical coil with an inner diameter of 9.6 cm and an outer diameter of 11.5 cm, consisting of 980 turns of 2.5 mm enameled copper wire, placed inside a temperature-controlled incubator |
Sham exposure | A sham exposure was conducted. |
15のばく露群の全てでは、偽ばく露群及び対照群と比較して、奇形の比率が高かった(例:無脳症、外脳症、無眼球症、くちばしの交差、腹壁破裂、無尿、余分なまたは異常な脊椎と肋骨)。これらの影響は、磁束密度が2.76、4.14、5.32、6.9mTのばく露群で有意であった。対照群とばく露群では、9日目の卵の重量には有意差は見られなかった;頭部から臀部までの長さ、及びくちばしから後頭部までの長さには有意差は見られなかったが、2.76mTではくちばしから後頭部までの長さが有意に長かった;7.32mTでの胚の重量の有意な減少も見られた。
このデータは、50Hz正弦波超低周波電磁界(磁束密度1.33-7.32mT)は、24時間ばく露の際の不可逆的な発達の変化を生じ得ることを明らかにしている。この知見は、窓効果があることも確認している。
このウェブサイトはクッキー(Cookies)を使って、最善のブラウジングエクスペリエンスを提供しています。あなたがこのウェブサイトを継続して使用することで、私たちがクッキーを使用することを許可することになります。