研究のタイプ: 医学/生物学の研究 (experimental study)

[プレインキュベートした白色Leghornニワトリ胚の肝臓の組織学、アポトーシス、ならびにc-Fos及びベータ-カテニンの発現に対する50Hz電磁界の影響] med./bio.

Effects of 50 Hz electromagnetic fields on the histology, apoptosis, and expression of c-Fos and beta-catenin on the livers of preincubated white Leghorn chicken embryos

掲載誌: Electromagn Biol Med 2011; 30 (3): 158-169

この研究は、孵卵前に白色レグホンニワトリの受精卵に50Hz正弦波磁界への24時間ばく露を行った後に、異なる期間のインキュベートを行い、それぞれの日齢のニワトリ胚の肝臓における組織病理学アポトーシス、およびc-Fosおよびベータカテニン遺伝子発現への影響を調べた。300個の健康で新鮮な受精卵を、対照群(n = 70)、擬似ばく露群(n = 70)、および4つのばく露群(ばく露レベルはすべて7.32 mT、ばく露後のインキュベーション期間はそれぞれ、13、14、15、および19日間:各n = 40)に分けた。ばく露擬似ばく露、対照の処理が終了後、すべての卵はそれぞれ13、14、15、または19日間インキュベートされた。13 - 15日齢および19日齢のニワトリ胚から摘出した肝臓組織を適切に調整して、H&E染色し、TUNELアッセイ組織病理学的検査およびアポトーシス検査したほか、RT-PCRを用いてc-Fosおよびベータ-カテニンの発現を調べた。その結果、ばく露群のニワトリ胚の全身と肝臓全体に広範囲の出血が見られ、対照群および擬似ばく露群に比べ、リン組織の増加、実質組織損傷肝細胞板間の類洞の変性細胞質小胞増加、アポトーシス細胞の数の増加、およびc-Fosおよびベータカテニン遺伝子発現レベルの低下が示された、と報告している。

研究目的(著者による)

ニワトリ胚の肝臓における組織病理学アポトーシス、ならびに遺伝子発現c-fos 及び beta-catenin)に対する正弦波電磁界の影響を調べること。

詳細情報

受精卵300個を4つのばく露群(各n=40、13、14、15、19日間インキュベート)、対照群(n=70)、偽ばく露群(n=70)に分けた。(インキュベート後に)13-15及び19日齢のニワトリ胚を殻から摘出し、肝臓を調査した。

影響評価項目

ばく露

ばく露 パラメータ
ばく露1: 50 Hz
ばく露時間: continuous for 24 h before incubation

ばく露1

主たる特性
周波数 50 Hz
タイプ
  • magnetic field
波形
  • sinusoidal
ばく露時間 continuous for 24 h before incubation
ばく露装置
ばく露の発生源/構造
ばく露装置の詳細 42 cm long cylindrical coil with an inner diameter of 9.6 cm, an outer diameter of 11.5 cm and 980 turns of 2.5 mm diameter enameled copper wire; magnetic flux parallel to the long axis of the embryo's body; coil chamber ventilated
Sham exposure A sham exposure was conducted.
パラメータ
測定量 種別 Method Mass 備考
磁束密度 7.32 mT - - - -

Reference articles

  • Shams Lahijani M et al. (2009): [プレインキュベートしたWhite Leghorn種のニワトリ胚の肝臓に対する電磁界の影響についての組織病理学的及び超微細構造の研究]

ばく露を受けた生物:

方法 影響評価項目/測定パラメータ/方法

研究対象とした生物試料:
研究対象とした臓器系:
調査の時期:
  • ばく露後

研究の主なアウトカム(著者による)

このデータは、対照群及び偽ばく露群と比較して、全てのばく露群の全てのニワトリ胚の身体及び肝臓での大規模な出血、より多くのリンパ系組織実質組織の攪乱、洞様毛細血管の変性アポトーシス細胞の数の増加、ならびに肝臓での c-fos 及び beta-catenin遺伝子発現の減少を示した。

著者らは、磁界ばく露は13、14、15及び19日齢のニワトリ胚の肝臓に対し、組織病理学的変化によって示されるような劇的な影響を及ぼす、と結論付けている。

研究の種別:

研究助成

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