交流の電磁界(EMF)が両生類の胚の初期発生に与える影響が調べられた。EMF(50Hz, 5-30mT)の影響下で胚が発育するとき、初期発生の速度が促進された。EMFの効果は優先的に原腸形成段階に作用し、原腸形成期間は短縮された。組織学的観察により、EMFは原腸形成期の形態形成細胞の運動を促進していることが分かった。EMF影響下の胚細胞内の遊離Ca2+濃度([Ca2+])が、カルシウムイオンの細胞内濃度の指標であるFura-2を用いることで分析された。EMFの[Ca2+]への影響が、胞胚、原腸胚、神経胚から分離した胚細胞において分析され、原腸胚から分離した細胞において殊にEMFは[Ca2+]を増大させていた。我々の実験結果は、EMFが特に原腸胚細胞の[Ca2+]を増大させ、その結果、原腸形成期の形態形成細胞の運動速度を促進させたことを示唆している。
超低周波電磁界にばく露した胚には、対照群と比較して、初期発生率の加速が認められた。この電磁界の影響は磁束密度に依存し、原腸段階で優先的に発揮され、原腸形成期間が短縮された。
電磁界は、特に原腸胚から単離した細胞で細胞内カルシウム濃度を高めた。
電磁界の影響力下では、形態学的側面に関する明確な異常は認められなかった。
データは、電磁界は原腸胚細胞の細胞内カルシウム濃度を明確に上昇させ、それにより、原腸形成期の細胞発生率を加速させることを示している。
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