この研究は、電磁界と鉱油のばく露を受けたノルウェーの変圧器製造工場の作業員における細胞遺伝学的損傷のリスクを調べた。ばく露群24人、マッチされた対照群24人での横断調査である。電界および磁界、オイルのミストおよび蒸気を測定した。血液サンプルを採取し、培養リンパ球における染色体異常を分析した。このような通常の培養の他に、リンパ球をヒドロキシ尿素およびカフェインで処理した培養も行なった、この処理でインビトロでのDNA合成および修復が阻害されるため、通常の培養では修復されてしまう遺伝毒性病変が明らかになる。実験の結果、通常の培養においては、ばく露群と対照群は、すべての細胞遺伝学的パラメータについて同様の値を示した;DNA合成および修復が阻害された培養においては、作業員の職種による違いが見られ、発電機溶接工では対照群との有意差がなく、高電圧実験室検査員では、対照群と比較して、染色分体切断数の中央値は2倍(50細胞当たり5対 2.5:P < 0.05)、染色体切断数の中央値は2対 0.5(P > 0.05)、異常細胞数の中央値は5対3.5(P < 0.05)であった;以前の研究および今回の研究での阻害培養データを詳細分析すると、ばく露年数および喫煙は、異常のリスクを上昇させることが示された、と報告している。
高圧実験所及び発電機のはんだ付け部門の従業員24を含むばく露群を、24人の作業者からなる対照群と比較した。電界及び磁界の他に、霧状油及び油蒸気を測定した。通常のリンパ球培養に加えて、リンパ球をヒドロキシウレア及びカフェインでも処理した。この処理はイン・ビトロでのDNA合成及びDNA修復を阻害し、通常の培養時には修復される イン・ビボでの遺伝毒性病変を明らかにするものである。
ばく露 | パラメータ |
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ばく露1:
60 Hz
ばく露時間:
5 min - 1 h; once a week at Plant A; once a month at Plant B
short curcuit testing
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ばく露2:
ばく露時間:
several hours
applied potential test
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ばく露3:
Modulation type:
pulsed
ばく露時間:
12 - 25 single pulses
pulse testing
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ばく露4:
11 kHz
ばく露時間:
2- 5 h/day for several days per week
generator soldering group
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three groups of test persons: i) transformer testers working in two high-voltage laboratories A and B ii) generator soldering group working in two high-voltage laboratories A and B ii) control group without EMF exposure
周波数 | 60 Hz |
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タイプ |
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ばく露時間 | 5 min - 1 h; once a week at Plant A; once a month at Plant B |
Additional information | short curcuit testing |
ばく露の発生源/構造 |
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周波数 |
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タイプ |
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ばく露時間 | several hours |
Additional information | applied potential test |
ばく露の発生源/構造 |
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測定量 | 値 | 種別 | Method | Mass | 備考 |
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磁束密度 | 6 µT | - | - | - | - |
周波数 |
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タイプ |
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波形 |
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ばく露時間 | 12 - 25 single pulses |
Additional information | pulse testing |
Modulation type | pulsed |
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Rise time | 1 µs |
Additional information |
half-value time 50µs |
ばく露の発生源/構造 |
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周波数 | 11 kHz |
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タイプ |
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ばく露時間 | 2- 5 h/day for several days per week |
Additional information | generator soldering group |
ばく露の発生源/構造 |
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Additional information | EF 1m from cable; MF 5 cm from cable |
高電圧実験所の従業員については、対照群と比較して、DNA合成及びDNA修復を阻害した培地で染色体異常の数の増加が認められたが、通常の培地のリンパ球には認められなかった。阻害した培地のデータの更なる分析では、ばく露と喫煙の年数が染色体異常のリスクを増大させたことが示された。
発電機のはんだ付け部門の作業者のリンパ球には、有意差は認められなかった。
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