研究のタイプ: 医学/生物学の研究 (experimental study)

[ウサギの精子の運動性及び受精率に対する50Hz超低周波電磁界の影響力] med./bio.

Influence of a 50 Hz extra low frequency electromagnetic field on spermatozoa motility and fertilization rates in rabbits

掲載誌: J Environ Sci Health A Tox Hazard Subst Environ Eng 2009; 44 (10): 1041-1047

この研究は、インビトロおよびインビボ実験で、50 Hzの超低周波電磁界(ELF EMF)がウサギ精子運動性および人工授精処置後の受精率に与える影響を分析した。雄のウサギ(n=15)それぞれから精液を同じ日に2回採取した。これらをプールした精液サンプルを希釈して、4群に分けた:1) 対照群、2) 54.5 mTばく露群、3) 40.29 mTばく露群、4) 21.33 mTばく露群。ばく露時間はいずれのばく露群も20分間であった。ばく露終了後に、精子の運動能力を測定した。またばく露直後の4群それぞれの精子サンプルをホルモン刺激した雌ウサギ(n = 140)に人工授精し、受精率を調べた。その結果、精子運動率において対照群(75.6 %)との有意差が見られたのは、54.5 mT群(93.8 %)、40.29 mT群(92.7 %)であった;曲線速度においては、対照群(112.02 μm / s)と21.33 mT群(122.38 μm / s)の間に有意差があった;人工授精の受精率は、54.5 mT群で45.7 %、40.29 mT群で54.3 %、21.33 mT群で74.3%、対照群で51.4%であった、と報告している。

研究目的(著者による)

ウサギの精子運動性と人工授精後の受精率に対する、50Hz超低周波電磁界のイン・ビトロ及びイン・ビボでの影響を調べること。

詳細情報

雄のウサギ(n=15)あたり精液を同じ日に2回採取し、これをプールし、希釈して、4つのばく露群に分けた:1) 対照群、2) 54.5mTばく露、3) 40.29mTばく露、4) 21.33mTばく露。その後(ばく露後)、合計140匹の雌に対して新鮮な精子受精させた。

影響評価項目

ばく露

ばく露 パラメータ
ばく露1: 50 Hz
ばく露時間: continuous for 20 min

ばく露1

主たる特性
周波数 50 Hz
タイプ
  • magnetic field
波形
  • pulsed
ばく露時間 continuous for 20 min
ばく露装置
ばく露の発生源/構造
ばく露装置の詳細 coil with an internal diameter of 55 cm; samples placed at the center of the coil
パラメータ
測定量 種別 Method Mass 備考
磁束密度 21.33 mT minimum 測定値 - -
磁束密度 40.29 mT - 測定値 - -
磁束密度 54.5 mT maximum 測定値 - -

Reference articles

ばく露を受けた生物:

方法 影響評価項目/測定パラメータ/方法

研究対象とした生物試料:
調査の時期:
  • ばく露後

研究の主なアウトカム(著者による)

このデータは、対照群(75.6%)とばく露群(ばく露群1(93.8%)、ばく露群2(92.7%)の精子運動性に有意差を示している。ばく露群1の精液サンプルで受精させたウサギの受精率は45.7%、ばく露群2では54.3%、ばく露群3では74.3%、対照群では51.4%であった。著者らは、50Hz超低周波電磁界はウサギの精子運動性及び受精率を変化させる、と結論付けている。

研究の種別:

研究助成

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