研究のタイプ: 医学/生物学の研究 (experimental study)

[低周波磁界にばく露されたCBAマウスでの再吸収増加:先行研究の再現の試み] med./bio.

Increased resorptions in CBA mice exposed to low-frequency magnetic fields: an attempt to replicate earlier observations

掲載誌: Bioelectromagnetics 1997; 18 (6): 410-417

この研究は、2つの目的をもつ。一つは、鋸歯状波20kHz磁界ばく露を受けたマウスでの吸収胚(胎児喪失)増加を報告した研究知見の再現、もう一つは、50Hz正弦波磁界の影響可能性を研究することである。そのため、妊娠したマウスに、妊娠0日目から18日目まで、24時間/日、それぞれの磁界ばく露を与えた。垂直磁界磁束密度は、20 kHzの場合、15 μT(ピーク- ピーク)であり、50 Hzの場合、13または130 μT(二乗平均平方根)であった。 CBA/S、その近系であるCBA/Caの2つの系統動物を使用した。その結果、CBA / Caマウスでは、磁界吸収発生率に影響しなかった;CBA / Sでは、対照群に比べばく露群で吸収発生率が高くなったが、この増加は、影響なし仮説とも、再現しようとした先行研究の結果とも有意には差がなかった;動物系統は、生体電磁気学研究において重要な変数であることが示された、と報告している。

研究目的(著者による)

本研究の狙いは、50Hz正弦波磁界がマウスの胚の再吸収または胎児消失の増加に及ぼす可能性のある影響を調査することと、20kHz鋸歯状磁界を用いてFrölenによる先行研究(publication 2782)の結果の再現を試みることであった。

影響評価項目

ばく露

ばく露 パラメータ
ばく露1: 20 kHz
Modulation type: pulsed
ばく露時間: continuous for 8 days, 24 hrs/day
ばく露2: 50 Hz
ばく露時間: continuous for 8 days, 24 hrs/day
  • 磁束密度: 13 µT effective value (corresponding magnetic field strength was 10 A/m.)
ばく露3: 50 Hz
ばく露時間: continuous for 8 days, 24 hrs/day
  • 磁束密度: 130 µT effective value (corresponding magnetic field strength was 100 A/m.)

General information

Fairly well-described setup intended to replicate that of earlier studies. In experiment 6, only 13,5 µT were used on about half of the animals.

ばく露1

主たる特性
周波数 20 kHz
タイプ
  • magnetic field
波形
  • sawtooth-shaped
ばく露時間 continuous for 8 days, 24 hrs/day
Modulation
Modulation type pulsed
Rise time 45 s
Fall time 5 s
ばく露装置
ばく露の発生源/構造
  • four rectangular coils in a wooden rack
ばく露装置の詳細 4 Cages, 6 animals per cage were placed on the wooden rack. Control animals were placed at least 3.5 m away from the active exposure systems but were placed in the same set-up except that the magnetic field was less than 0.1 µT.
パラメータ
測定量 種別 Method Mass 備考
磁束密度 15 µT peak 測定値 - -

ばく露2

主たる特性
周波数 50 Hz
タイプ
  • magnetic field
波形
  • sinusoidal
ばく露時間 continuous for 8 days, 24 hrs/day
ばく露装置
ばく露の発生源/構造
  • E1と同じ装置
パラメータ
測定量 種別 Method Mass 備考
磁束密度 13 µT effective value 測定値 - corresponding magnetic field strength was 10 A/m.

ばく露3

主たる特性
周波数 50 Hz
タイプ
  • magnetic field
波形
  • sinusoidal
ばく露時間 continuous for 8 days, 24 hrs/day
ばく露装置
ばく露の発生源/構造
  • E1と同じ装置
パラメータ
測定量 種別 Method Mass 備考
磁束密度 130 µT effective value 測定値 - corresponding magnetic field strength was 100 A/m.

Reference articles

ばく露を受けた生物:

方法 影響評価項目/測定パラメータ/方法

研究対象とした生物試料:
研究対象とした臓器系:
調査の時期:
  • ばく露後

研究の主なアウトカム(著者による)

CBA/Caマウスにおける再吸収率は、異なる磁界へのばく露(50Hz/13µT、50Hz/130µT、または20 kHz)によって影響されなかった。
20kHz磁界ばく露されたCBA/sマウスにおける再吸収率は、Frölenの研究と比較して上昇した。ゆえに、生体電磁気学研究では動物系統が決定的な変数であることが示された。

研究の種別:

研究助成

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