この研究は、成獣のオスおよびメスのスイスマウスの受胎能に対する超低周波(ELF)磁界の影響を調べた。成獣のオスおよびメスのマウスに、無ばく露の相手との交配に先立って、90日間、約25 μT (rms)の50 Hz正弦波磁界ばく露を与えた。その結果、オスまたはメスのマウスのどちらの受胎能にも、ばく露に関連した影響は何もなかった;ばく露を受けたオスに受胎させられたメスにおいて、着床部位の数、生存胎仔の数、および吸収胚の総数は、対照群と比較して、有意な影響はなかった;ばく露を受けたメスにおいても、着床部位の数、生存胎仔の数、および吸収胚の総数は、対照群と比較して、有意な影響はなかった;ばく露を受けたオスの精巣・精嚢・包皮腺の重量および体重に有意な影響はなかった;ばく露受けたメスの体重と子宮の重量に影響はなかったが、卵巣重量は有意に増加した、と報告している。
第1の実験では、90日間のばく露後の体重及び生殖器官の重量を死後に判定した。
第2の実験では、60日齢の雌雄のマウスを個別に、50Hz/25µTの磁界に90日間ばく露した。ばく露後、ばく露された雄をそれぞれ個別に、ばく露されなかった未交尾の雌2匹とつがわせた。ばく露された雌をそれぞれ、ばく露されなかった雄1匹とつがわせた。10日間の交尾期の後に、雌の生殖能力を調べた。
ばく露 | パラメータ |
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ばく露1:
50 Hz
ばく露時間:
continuous for 90 days
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周波数 | 50 Hz |
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タイプ |
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ばく露時間 | continuous for 90 days |
ばく露の発生源/構造 |
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チャンバの詳細 | 2 seperate polypropylene cages (48 cm x 26 cm x 15 cm) |
ばく露装置の詳細 | placed at the center of exposure system |
Additional information | another 2 seperate cages located at the center of the control system |
測定量 | 値 | 種別 | Method | Mass | 備考 |
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磁束密度 | 25 mT | effective value | - | - | - |
雄または雌のマウスの生殖能力に影響は示されなかった。また、雄では体重にも生殖器官の重量にも変化は認められなかった。ばく露された雌の卵巣の重量のみ、有意に増加した。
本研究の結果は、磁界ばく露はマウスの生殖能力に悪影響を及ぼさないことを示唆している。
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