この研究は、超低周波電磁界(ELF EMF:60Hz、1 mT)への出生前から出生後までの期間のばく露が精巣の成熟に与える影響をラット実験で調べた。Wistarラットは、妊娠13日目から出生後21日目までの間、1回30分間のEMFばく露を1日3回受けた。その結果、EMFばく露群において、精細管の直径、精細管領域、精細管上皮の厚さ、精細管の総体積、精細管内腔、精細管上皮、およびライディッヒ細胞などのパラメータにおける縮小が観察された;一方、結合組織細胞と血管容積における増加が観察された;血漿テストステロン、セルトリ細胞集団の大きさ、精細管の長さおよび性腺体細胞指数に変化はなかった;組織形態計測分析を総合すると、EMFへのばく露が精巣発達の遅延を促進する可能性があることが示された、と報告している。
妊娠ラット6匹を対照群とし、7匹を妊娠13日目から電磁界にばく露した。出生後、新生の雄ラット12匹を21日目まで継続してばく露し、別の雄ラット12匹を電磁界ばく露なしの同じ実験条件に維持した(対照群)。
ばく露 | パラメータ |
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ばく露1:
60 Hz
ばく露時間:
three times 30 min/day between the 13th day of gestation and the 21st postnatal day
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周波数 | 60 Hz |
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タイプ |
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波形 |
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ばく露時間 | three times 30 min/day between the 13th day of gestation and the 21st postnatal day |
ばく露の発生源/構造 | |
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ばく露装置の詳細 | Helmholtz coils connected in parallel; pregnant female rats placed individually in a cylindrical compartment of polyvinyl chloride (PVC) located centrally between two Helmholtz coils; pups placed on a PVC drawer connected to the cylindrical compartment |
Sham exposure | A sham exposure was conducted. |
測定量 | 値 | 種別 | Method | Mass | 備考 |
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磁束密度 | 1 mT | - | 測定値 | - | - |
結果は、以下のパラメータの減少を示した:精細管の直径及び面積、精細管上皮の高さ、精細管の全容積、尿細管内腔、精細管上皮、及びライディッヒ細胞。
血漿テストステロン、セルトリ細胞数、精細管の長さ、生殖腺指数は、電磁界ばく露下で変化しなかった。
結論として、この知見は、妊娠13日目から出生後21日目まで60Hz電磁界にばく露したラットは精巣の変化を呈し、これは電磁界が精巣の発達の遅れを生じ得ることを示している。
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