この研究は、ラットに低周波磁界ばく露を与え、卵胞への影響を形態学的に調べた。雌のウィスターラットに3 mTの低周波磁界ばく露を1日4時間、4か月間与えた。ばく露群と対照群の卵巣を透過型電子顕微鏡(TEM)およびTUNEL反応法で検査した。その結果、TEMにより、ばく露群の卵母細胞では核が収縮し、透明帯が対照群に比べ狭く見えた;また、対照群に比べ、ばく露群では微絨毛の数が有意に減少し、細胞質にはいくつかの脂肪滴があり、細胞小器官が分散していた;凝縮した核、クロマチンの辺縁付着、核膜の拡張などのアポトーシスの兆候が、ばく露群の顆粒膜細胞およびコロナ放射状細胞において、対照群の細胞に比べ多く見られた;ばく露群の顆粒膜細胞の主な形態学的変化は、顆粒膜細胞の収縮、微絨毛の喪失およびミトコンドリアクリステの凝縮または喪失であった;以上のような卵母細胞の形態学的変化は、EMFの細胞毒性効果を示すようであり、顆粒膜細胞に生じた変化は、顆粒膜細胞のアポトーシスの開始と一致することが示唆された、と報告している。
ばく露 | パラメータ |
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ばく露1:
50 Hz
ばく露時間:
4 h/day for 4 months
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周波数 | 50 Hz |
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タイプ |
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ばく露時間 | 4 h/day for 4 months |
ばく露の発生源/構造 |
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測定量 | 値 | 種別 | Method | Mass | 備考 |
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磁束密度 | 3 mT | - | - | - | - |
対照群と比較して、ばく露ラットの卵母細胞に超微細構造の変化が見られた:透明帯が凝縮し、細くなった。顆粒膜細胞は凝縮し、卵母細胞または近隣の細胞との接触を失った。微絨毛の数が減少し、その細胞質では複数の脂肪滴及び細胞小器官が消失した。卵母細胞の核は形状が不揃いで、対照群のようには成長していなかった。基底膜付近の顆粒膜細胞はアポトーシスの特徴(核の凝縮、核の形状の変化、オートファジー小胞及びアポトーシス招待の出現、近隣細胞からの分離)を示した。
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