研究のタイプ: 医学/生物学の研究 (experimental study)

[ラットの子宮及び卵巣における50 Hz、1 mT磁界の影響(電子顕微鏡評価)] med./bio.

Effect of 50-Hz 1-mT magnetic field on the uterus and ovaries of rats (electron microscopy evaluation)

掲載誌: Med Sci Monit 2006; 12 (6): BR215-BR220

この研究は、ラット子宮卵巣に対する超低周波磁界(ELF-MF)の影響を調べた。48匹の雌Wistarアルビノラットを2グループに分け、1つは50日間、もう1つは100日間のばく露に割り当てた。各グループをさらに2群に分け、1つは擬似ばく露群(n = 12)、もう1つはELF-MFばく露群(n = 12)とした。ばく露群は、50 Hz 1 mTのELFMFに3時間/日で、50または100日間ばく露を受けた。卵巣子宮の評価は電子顕微鏡検査法でおこなった。その結果、50日間ばく露群で、卵巣の胚性上皮細胞で、超微細構造の溶解などいくつかの形態学的変化が観察された; 100日間ばく露群でも、卵巣の胚上皮および白膜の超微細構造の変化などいくつかの形態学的変化が観察された;同様の変化が子宮でも観察された;両方のばく露群で、卵巣子宮マロンジアルデヒド濃度(MDA)が増加しました(p <0.001)、と報告している。

研究目的(著者による)

ラット子宮及び卵巣に対する超低周波磁界の影響を調べること。

詳細情報

48匹のラットを2群に分け、一方を50日間、もう一方を100日間ばく露した。

影響評価項目

ばく露

ばく露 パラメータ
ばく露1: 50 Hz
ばく露時間: repeated daily exposure, 3 h/day for 50 or 100 days

ばく露1

主たる特性
周波数 50 Hz
タイプ
  • magnetic field
波形
  • sinusoidal
ばく露時間 repeated daily exposure, 3 h/day for 50 or 100 days
ばく露装置
ばく露の発生源/構造
チャンバの詳細 The coils were placed face to face vertically and horizontally in a Faraday cage (130 x 65 x 80 cm)
ばく露装置の詳細 Animals were exposed in Plexiglass cages (32 x 18 x 15 cm). Animals for sham exposure were kept under the same condition but in the absence of magnetic field.
パラメータ
測定量 種別 Method Mass 備考
磁束密度 1 mT mean 測定値 - -

ばく露を受けた生物:

方法 影響評価項目/測定パラメータ/方法

研究対象とした生物試料:
研究対象とした臓器系:
調査の時期:
  • ばく露後

研究の主なアウトカム(著者による)

データは、1mTの超低周波磁界への50及び100日間のばく露細胞レベルで、及びマロンジアルデヒド濃度を変化させ得ることを示した。

超微細構造の溶解、細胞オルガネラの減少、細胞内の空隙、核の典型的な構造の喪失が、50日ばく露群の卵巣の胚上皮細胞に認められた。卵巣の胚上皮及び白膜における超微細構造の変化、核及び核小体における不規則性、細胞質脂質小胞の増加、ならびにオルガネラの減少が、100日ばく露群の卵巣に認められた。同様の変化が子宮でも認められた。
2つのばく露群のラットで、卵巣及び子宮でのマロンジアルデヒド濃度が増加した。

研究の種別:

研究助成

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