この研究は、超低周波(ELF)電磁界ばく露が脂質過酸化および抗酸化酵素活性に影響を及ぼすかどうかを、ばく露群として発電所作業員115人、非ばく露群として事務所作業者145人を対象に調べた。被験者の血清中のマロンジアルデヒド(MDA)、スーパーオキシドジスムターゼ(SOD)、カタラーゼ(Cat)、総抗酸化能(TAC)を測定した。ELF電磁界ばく露はスポット測定およびIEEE C95.3.1規格に基づいて測定した。その結果、ばく露群では非ばく露群と比較して、MDA、SODおよびCatのレベルが有意に高かったが、TACのレベルには有意差は認められなかった。MDAおよびSODのレベルは、電界ばく露レベルが低い作業者よりも高い作業者で高かった。TAC以外の全ての酸化ストレス指標は、磁界ばく露が高いほど高かった。発電所作業者における抗酸化系の不均衡は、電磁界への長期間の職業的ばく露と関連しているかも知れない、と著者らは結論付けている。
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