一部の疫学研究では、超低周波(ELF)磁界ばく露が免疫系に影響を及ぼし得ることが示唆されていることから、この研究は、炎症誘発性サイトカインおよび生化学パラメータの変化に対する抗酸化ビタミン摂取の効果を調べた。無作為化・二重盲検比較研究には、包含基準に基づいてELF磁界にばく露される発電所作業者が参加した。適格の被験者91人を無作為に4群(第1群:ビタミンEを400単位/日、第2群:ビタミンCを1000 mg/日、第3群:ビタミンEを400単位+ビタミンCを1000 mg/日、第4群:対照群)に割り付け、介入を3か月間実施した。炎症誘発性サイトカインのインターロイキン-1β(IL-1β)、IL-6、腫瘍壊死因子-α(TNF-α)、ならびに生化学パラメータ(空腹時血糖、総コレステロール、トリグリセリド、低密度リポタンパク質コレステロール、高密度リポタンパク質コレステロール(HDL-c)、総タンパク質、およびアルブミン)を、介入の前後に被験者の血清から測定した。その結果、全てのビタミン投与群でのIL-6の平均レベル、ビタミンC投与群およびビタミンC+E投与群でのIL-1βの平均レベル、ならびにビタミンC投与群でのTNF-αの平均レベルは、介入後に有意に低下した。ビタミンE投与群およびビタミンC+E投与群でのHDL-cのレベル、ならびにビタミンC投与群でのトリグリセリドのレベルは、介入後に有意に上昇した。これらの結果から、抗酸化ビタミン摂取は、ELF磁界への長期的なばく露による炎症促進性サイトカインの増加を防ぐことができる、と著者らは結論付けている。
このウェブサイトはクッキー(Cookies)を使って、最善のブラウジングエクスペリエンスを提供しています。あなたがこのウェブサイトを継続して使用することで、私たちがクッキーを使用することを許可することになります。