著者:
Bahreyni Toossi MH, Sadeghnia HR, Mohammad Mahdizadeh Feyzabadi M, Hosseini M, Hedayati M, Mosallanejad R, Beheshti F, Alizadeh Rahvar Z
掲載誌: J Matern Fetal Neonatal Med 2018; 31 (10): 1298-1303
この研究は、携帯電話(900-1800MHz)から発せられる電磁放射が、マウスの母獣とその仔の心臓、肝臓、腎臓、小脳および海馬での酸化還元状態に対する影響を調査した。妊娠したBalb/Cマウスを対照群およびばく露群に分け、ばく露群を携帯電話(900-1800MHz)に妊娠中にばく露(2時間/日、20日間)した。両群の母獣とその仔を屠殺し、直後に調査対象の組織を採取した。各組織でのマロンジアルデヒド(MDA)濃度、全チオール基(TTG)含量、スーパーオキシドジスムターゼ(SOD)、カタラーゼ(CAT)活性を判定した。その結果、ばく露群では、母獣とその仔の全組織で、MDAレベルが有意に上昇したが、TTG、SOD、CATは有意に低下した。著者らは、妊娠中の携帯電話(900-1800MHz)へのばく露は母獣とその仔の組織に酸化ストレスを生じる、と結論付けている。