この研究は、ラットの海馬での神経組織の損傷において活性酸素種(ROS)産出を促進する、900MHz携帯電話による酸化ストレス、および、海馬での酸化的な神経組織の損傷に対してメラトニンが果たし得る役割を調べた。ラットを以下の4群に無作為に分けた:1) ケージ対照群;2) 対照群;3) 研究群:i) 900MHzばく露(30分間/日、10日間);ii) 900MHzばく露+メラトニン(毎日の電磁界ばく露の前に100μg/kgを皮下注射)。酸化ストレスによる神経組織損傷のマーカーとして、マロンジアルデヒド(MDA、脂質過酸化の指標)を用いた。抗酸化状態の変化を評価するため、スーパーオキシドジスムターゼ(SOD)、カタラーゼ(CAT)、グルタチオンペルオキシダーゼ(GSH-Px)の活性を調べた。その結果、電磁界ばく露群では組織のMDAレベルが上昇したが、SOD、CAT、GSH-Px活性は低下した。メラトニン処理はこれらの影響を反転させた。この著者らは、この研究はラットの海馬におけるMDAレベルの上昇、ならびにSOD、CATおよびGSH-Px活性の低下は、900MHz携帯電話ばく露による酸化メカニズムの役割を証明し、また、メラトニンがそのフリーラジカル捕捉及び抗酸化特性により、酸化的な組織損傷を改善することを証明した、と結論付けている。また、これらの結果は、携帯電話によるラットの海馬における神経組織の損傷に対し、メラトニンが保護効果を呈するかもしれないことを示している、と述べている。
周波数 | 900 MHz |
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タイプ |
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ばく露時間 | continuous for 30 min/day for 10 days |
Modulation type | CW |
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ばく露の発生源/構造 | |
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ばく露装置の詳細 | exposure system consisted of a plastic tube (length: 12 cm, diameter: 5.5 cm) and a dipole antenna; rats were placed in the tube and positioned in close contact above the dipole antenna and the tube was ventilated from head to tail the reduce stress for the rat |
Sham exposure | A sham exposure was conducted. |
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