この研究は、ヒト骨髄性白血病細胞株K562のカタラーゼ(CAT)、チトクロームP450(CYP-450)、誘導型一酸化窒素合成酵素(iNOS)に対する超低周波電磁界(ELF-EMF)の影響を調べた。K562細胞を、13-酢酸12-ミリスチン酸ホルボール(PMA)で刺激した場合としない場合とで実験した。結果として、PMA刺激の有無に拘わらず、ELF-EMFばく露群では、CAT、Cyt P450、iNOSのタンパク質発現の変化が有意であった,と報告している。
ホルボールミリスチン酸アセテート(PMA)は、ポジティブコントロールとして用いられ、また磁界との共ばく露においては細胞を刺激して活性酸素種を産生させるために用いられた。
細胞は4群に分けられた: 1) 磁界の単独ばく露、2) PMAの単独ばく露、3) PMAと磁界の共ばく露、4) 対照群
ウェスタンブロット分析は、4つの異なる実験においてそれぞれ3回繰り返して行われた。
ばく露 | パラメータ |
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ばく露1:
50 Hz
ばく露時間:
continuous for up to 24 h
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周波数 | 50 Hz |
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タイプ |
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波形 |
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ばく露時間 | continuous for up to 24 h |
ばく露の発生源/構造 | |
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ばく露装置の詳細 | a 160 turn solenoid (22 cm in length, 6 cm in radius, copper wire diameter of 1.25 x 10-5 cm) placed inside an incubator generated a horizontal magnetic field in the same orientation as the geomagnetic field; field homogeneity at the location of cells was 98%; temperature was maintained at 37 ± 0.3°C and CO2 at 5%; temperature change in cell cultures was <0.1308°C |
測定量 | 値 | 種別 | Method | Mass | 備考 |
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磁束密度 | 1 mT | effective value | 測定値 | - | - |
カタラーゼの総酵素活性は、全てのばく露された細胞(実験群1-3)で、対照群に比べ、有意に上昇し、そのピーク時間は、 PMAばく露細胞 (実験群 2)およびPMA+磁界の共ばく露を受けた細胞(実験群 3) において、対照群に比べ、有意に増加した。カタラーゼのタンパク質発現は、 PMA+磁界の共ばく露細胞で、PMAばく露細胞に比べ、有意に増加した。
チトクロームP450の総酵素活性および活性上昇速度は、全てのばく露された細胞で、対照群に比べ、有意に上昇し、そのピーク時間は、 PMAばく露細胞およびPMA+磁界の共ばく露細胞において、対照群に比べ、有意に増加した。チトクロームP450のタンパク質発現は、 全ての磁界ばく露細胞(実験群1)で、対照群に比べ、有意に増加した。
誘導型一酸化窒素合成酵素の総酵素活性は、全ての磁界ばく露細胞で、対照群に比べ、有意に低下した(EMF-Portalによる注記:誘導型一酸化窒素合成酵素の動的パラメータにおけるより詳細な変化の有意性は明示されていない。)誘導型一酸化窒素合成酵素のタンパク質発現は、 PMA+磁界の共ばく露細胞で、PMAばく露細胞に比べ、有意に減少した。
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