この研究は、ラット肝臓に化学的に誘発された前がん病変のイニシェーションおよびプロモーションのプロセスと磁界(MF)との相互作用の可能性を調べた。オスのSprague-Dawleyラットに70%部分肝切除術を施し、その24時間後にイニシェータであるジエチルニトロソアミン(DENA)を腹腔内投与した。DENA処理の1週間後に、プロモータであるフェノバルビタール(PB)を投与を開始した。MFばく露は、部分肝切除直後から開始し、12週間のPB投与終了後に屠殺するまで続けた。一様な50Hzの水平磁界を磁束密度0.5 μTまたは0.5 mTでばく露した。その結果、MF+DENA+PB群は、DENA+PB群に比べ、体重増加は小さかった;MFばく露群では、病巣のサイズおよび数もわずかに減少した、と報告している。
雄のラットの肝臓の70%を切除し、磁界ばく露(0.5µTまたは0.5mT)を開始した。24時間後、腫瘍イニシエータとしてジエチルニトロソアミン30mg/kgを腹腔内注射した。1週後、変化した肝細胞の成長を促進させるため、フェノバルビタールを投与した。磁界ばく露を13週間印加した。ラットには、酵素ガンマグルタミルトランスペプチダーゼを生じない特別な餌を与えた。
細胞成長の変化の指標としての酵素ガンマグルタミルトランスペプチダーゼ及びグルタチオンS-トランスフェラーゼの有無について、肝組織の切片を組織病理学的に検査した。
周波数 | 50 Hz |
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タイプ |
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波形 |
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ばく露時間 | repeated daily exposure, 19 h/day on week days and 21 h/day on weekends and holidays, for 13 weeks |
Additional information | Reference article regarding the quadrupole coil design: Harvey SM (1987): "Magnetic-Field Exposure Apparatus for Small Animal Studies: Phase 2." Ontario Hydro Research Division, Report No 87-118K. |
ばく露の発生源/構造 |
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チャンバの詳細 | Polycarbonate plastic cages with polyacrylamide cage tops |
Additional information | Copper bars mounted on a wooden frame hence making a floor or a level. On each level, five cages were placed on PV cell boards which were held by metal consoles from the wall thus avoiding contact between the copper bars and the cages. Twice a week the position of the cages were changed in the rack. An extra board was placed on the top of the whole exposure apparatus to make similar light conditions on each level. |
測定量 | 値 | 種別 | Method | Mass | 備考 |
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磁束密度 | 500 nT | unspecified | 測定値 | - | - |
周波数 | 50 Hz |
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タイプ |
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波形 |
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ばく露時間 | repeated daily exposure, 19 h/day on week days and 21 h/day on weekends and holidays, for 13 weeks |
ばく露の発生源/構造 |
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Additional information | The exposure took place in a separate room. |
測定量 | 値 | 種別 | Method | Mass | 備考 |
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磁束密度 | 500 µT | unspecified | 測定値 | - | - |
磁界ばく露群では非ばく露対照群よりも肝臓の重量が重かった。部分肝切除とその後のジエチルニトロソアミン処理は、上述の酵素の発現によって示される前腫瘍性肝病変を生じた。磁界ばく露群では、これらの病変は僅かに阻害された。
この結果は、磁界と化学的に誘導した発がんとの相互作用を示唆している。
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