この研究は、電力周波(50/60 Hz)磁界へのばく露を受けたモルモットに血清生化学的変化が生じるか否かを調べた。オスのモルモットを、それぞれ36匹からなる4群に無作為に分けた。擬似ばく露対照群と3つの磁界ばく露群(1日のばく露時間がそれぞれ1、2、および4時間)である。磁界(周波数50 Hz、磁束密度0.0207 µT)ばく露を、それぞれのばく露時間で5日間連続して実施した。その結果、ばく露群で、総タンパク質、ベータグロブリン、ガンマグロブリンのレベル、およびガンマグルタミルトランスペプチダーゼとリンゴ酸デヒドロゲナーゼの活性の有意な減少が見られた;アスパラギン酸アミノトランスフェラーゼの活性は低下し、アラニンアミノトランスフェラーゼの活性は変化しなかった;総脂質、コレステロール、トリグリセリド、およびプレベータリポタンパク質は減少し、アルファリポタンパク質、グルコース、およびコルチゾールのレベルは増加した;本研究で最も顕著な変化を示した生化学的パラメータは、電磁界ばく露が最も長い労働者でも見られたものである、と報告している。
ばく露の発生源/構造 | |
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ばく露装置の詳細 | pair of double-wound coils with an inner diameter of 42 cm; coils mounted horizontally above and below the cage with a distance of 32 cm between them |
Sham exposure | A sham exposure was conducted. |
測定量 | 値 | 種別 | Method | Mass | 備考 |
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磁束密度 | 0.0207 µT | - | 測定値 | - | - |
2時間ばく露群では対照群と比較して、血清中の総タンパク質の量は有意に減少した。1時間及び2時間ばく露群では偽ばく露群と比較して、ベータ-グロブリン(これは4時間ばく露群でも)及びガンマ-グロブリンのレベルが有意に低下した。
4時間ばく露群では偽ばく露群と比較して、アスパラギン酸アミノトランスフェラーゼの酵素活性が有意に上昇したが、ガンマ-グルタミルトランスフェラーゼ及びリンゴ酸デヒドロゲナーゼの酵素活性は有意に低下した。
ばく露群では偽ばく露群と比較して、総脂質及びコレステロールのレベル(2時間及び4時間ばく露群)、ならびにトリグリセリドのレベル(4時間ばく露群)が有意に低下した。加えて、4時間/日のばく露は血清中のリポタンパク質、コルチゾール、グルコースのレベル上昇につながった。
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