この研究は、骨粗鬆症に対する長期の超低周波磁界(ELFMF)ばく露の役割を評価した。実験には45匹の雌のSprague-Dawleyラットを用いた。ラットは3群(各n = 15)に分けた:第I群(卵巣切除術(OVX)+ ELFMFばく露)、第II群(OVXのみ)、第III群(ケージ対照)。第I群には、6か月間、50 Hz、1.5 mTの磁界(MF)ばく露が行われた。二重エネルギーX線吸収測定法でラットの全身画像を取得した。その結果、骨ミネラル含有量(BMC)および骨ミネラル密度の値は、ELFMF群で有意に増加、OVX群で減少、ケージ対照群では変化がなかった;6か月間のELFMFばく露終了後、調べた生化学的マーカは有意に変化した;すなわち、骨特異的アルカリホスファターゼ(BAP)レベルは、ケージ対照に比べ、ELFMF群で上昇し、OVX群で低下した;OVX群のN-テロペプチドレベルは他の2群より有意に高かった;OVX群のテストステロンとコルチゾールのレベルは他の2群より有意に高く、エストラジオールは低かった、と報告している。
ばく露 | パラメータ |
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ばく露1:
50 Hz
ばく露時間:
continuous for 6 months
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周波数 | 50 Hz |
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タイプ |
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ばく露時間 | continuous for 6 months |
ばく露の発生源/構造 | |
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ばく露装置の詳細 | pair of Helmholtz coils with a diameter of 70 cm and 125 turns of 1.5 mm soft copper wire placed vertically 47 cm apart facing each other in a 130 cm x 65 cm x 80 cm Faraday cage; rats in 43 cm x 42 cm x 15 cm methacrylate boxes during exposure |
測定量 | 値 | 種別 | Method | Mass | 備考 |
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磁束密度 | 1.5 mT | - | 測定値 | - | - |
6か月間のばく露後、骨塩量及び骨塩密度の値は卵巣切除+ばく露群で有意に増加し、卵巣切除+非ばく露群では減少し、ケージ対照群では変化しなかった。
調査した骨の代謝についての生化学的マーカーには有意な変化が認められた:骨特異的アルカリホスファターゼのレベルは、ケージ対照群と比較して、卵巣切除+ばく露群で上昇し、グループ2では低下した。グループ1では他のグループと比較して、N-テロペプチド、テストステロン、コルチゾールのレベルは有意に高かったが、エストラジオールのレベルは低かった。
著者らは、超低周波磁界は骨粗しょう症の予防と治療に有益かも知れないと結論付けている。
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