この研究は、モルモットを用いて、磁界への全身ばく露が血液および骨のカルシウムレベルに与える影響を調べた。50匹のモルモットを均等に5群に分けた。A、B、C、D群は、50 Hz、0.2 mTの磁界の30日間ばく露を受けた。E群は無ばく露対照とした。A群は、ばく露終了直後に屠殺された。B群は、磁界ばく露後の15日間、磁界なしで過ごした。C群は、磁界ばく露後の15日間、飲料水に溶解した薬物セントラムを摂取した。D群は、ばく露期間中(30日)、飲料水中のセントラムを摂取し、ばく露終了直後に屠殺された。処置終了後にすべての動物を屠殺し、骨と血液の両方のカルシウム濃度を評価した。その結果、対照群と比較して、全てのばく露群で血中カルシウムレベルの有意な増加を示され、特にA群で増加が大きかった;これは、カルシウムが骨から血液に移動したことを示している;対照群と比較して、A群の骨カルシウム濃度レベルは有意に低下し、CおよびD群の骨状態には改善が見られた;これは、ばく露終了後に投与された微量元素が磁界による損傷を補う役割を果たし、ばく露期間中に投与された微量元素は磁界作用の保護剤の役割を果たすことを示唆する、と報告している。
50匹の雄のモルモットを異なる4つのばく露群及び対照群に分けた。第1群はばく露の直後に屠殺し、第2群はばく露終了から15日後に屠殺した。第3群にはばく露の15日後に薬剤(セントラム;微量元素の不足を補うため)を投与した後に屠殺した。第4群にはこの薬剤をばく露期間中に投与し、ばく露後に屠殺した。
ばく露 | パラメータ |
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ばく露1:
50 Hz
ばく露時間:
continuous for 30 days
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周波数 | 50 Hz |
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タイプ |
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ばく露時間 | continuous for 30 days |
ばく露の発生源/構造 | |
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ばく露装置の詳細 | solenoids consisting of 270 turns of 2.2 mm insulated copper wire wound around a copper cylinder with an external diameter of 55 cm; rat's plastic cages placed in the center of the solenoids; temperature kept constant through water cooling |
測定量 | 値 | 種別 | Method | Mass | 備考 |
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磁束密度 | 0.2 mT | - | 測定値 | - | - |
血液の分析では、対照群と比較して、ばく露群での血中カルシウムのレベルの有意な上昇が認められ、これは第1群で最も高かった。骨中カルシウムの値の分析では、対照群と比較して、第1群での骨中カルシウムの有意な減少が認められ、第2群ではカルシウムのレベルの僅かな回復が認められた。第3群及び第4群への微量元素の投与は、第1群と比較して、骨の状態を改善した。血中カルシウムのレベルは骨中カルシウム濃度と反比例していた。
この結果は、カルシウムが骨から血液に流出したことを示している。著者らは、ばく露後の微量元素の補償作用及びばく露中の防護作用を仮定している。
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