<目的>人骨芽細胞を3次元細胞培養モデルで培養し、20Hz正弦波電磁界(EMF;6mT、113mV/cm)の一型コラーゲンmRNA発現および細胞外基質合成に及ぼす影響を、増殖因子を対照にして、検討する。 <方法>正常健康人(HO-197)および骨化性筋炎(MO-192)患者より分離した細胞をスポンジ状3次元基質で培養した。人骨芽細胞を3次元細胞培養モデルで培養し、20Hz正弦波電磁界(EMF;6mT、113mV/cm)の一型コラーゲンmRNA発現および細胞外基質合成に及ぼす影響を、増殖因子を対照にして、検討した。 <結果および結論>正常健康人(HO-197)および骨化性筋炎(MO-192)患者より分離した細胞をスポンジ状3次元基質で培養した。電磁界曝露後の一型コラーゲンの発現は、HO-197細胞では3.7倍、MO-192細胞では5.4倍であった。TGF-betaおよびIGF-I処理後も同様の変化が見られた。電磁界と2種の増殖因子の併用では、相乗効果は見られなかった。MO-192細胞は、3型コラーゲンや骨芽細胞分化マーカーであるTP-1とTP-2とともに骨芽細胞に特徴的細胞外基質である一型コラーゲン、アルカリフォスファターゼ、オステオカルシンの産生がみられた。骨芽細胞の分化に及ぼす電磁界の影響は、TGF-betaおよびIGF-Iと同様である。骨疾患の治療の電磁界の影響は一型コラーゲンmRNA発現を介するものでこれが強い細胞外基質合成を引き起こしていると思われる。
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