この研究は、超低周波磁界(ELF-MF)への長期ばく露を受けたラットにおいて、肋骨中のいくつかの微量元素の変化を調べた。ラットは、100および500 μTのELF-MF(この値は公衆および職業ばく露安全基準の限度値)ばく露を、1日2時間で10ヶ月間受けた。ばく露期間終了時に肋骨試料を採取した。元素のレベルは、原子吸光分光光度法(AAS)および紫外(UV)分光光度法で測定した。その結果、500 μTばく露群で、擬似ばく露群に比べ、Caレベルが有意に低下した;500 μTばく露群で、擬似ばく露群および100 μTばく露群に比べ、MgレベルおよびZnレベルが有意に低下した;P、Cu、Feのレベルに関しては、3群間で有意差がなかった、と報告している。
周波数 | 50 Hz |
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タイプ |
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ばく露時間 | continuous for 2 h/day, 7 days/week during 10 months |
ばく露の発生源/構造 | |
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ばく露装置の詳細 | pair of Helmholtz coils with a diameter of 25 cm and 225 turns of 1 mm diameter insulated copper wire placed in a 130 cm x 65 cm x 80 cm Faraday cage, 25 cm apart; rats placed in a Plexiglas cage inside the coil system |
Sham exposure | A sham exposure was conducted. |
500µTばく露群では偽ばく露群と比較して、カルシウムのレベルが低下した。500µTでは対照群及び100µTばく露群と比較して、マグネシウム及び亜鉛のレベルの統計的に有意な低下が見られた。リン、銅、鉄のレベルには群間で有意差は見られなかった。
著者らは、長期的な超低周波磁界ばく露は、カルシウム、亜鉛、マグネシウムといった幾つかの重要な成分のレベルを変化させることで、ラットの骨の代謝に影響を及ぼし得る、と結論付けている。
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