この研究は、多分化能を有する胚性幹細胞(ES細胞)を用いて、電力周波磁界(50Hz:0.1、1.0、2.3 mT)の非熱的影響を調べた。野生株ES細胞および腫瘍抑制因子p53欠損ES細胞の分化の第1期に、3通りの磁束密度の50Hz磁界を、種々のOn/OFFサイクルで、6時間または48時間与え、イン・ビトロで分化中の遺伝子(egr-1、c-jun、c-myc、p21、hsp70、bcl-2)の転写レベル、ばく露終了直後および18時間後に解析した。その結果、5分間On/30分間OFFサイクルで、2.3 mTに6時間ばく露した群において、p53欠損ES細胞では、c-jun、p21、egr-1のmRNAレベルの上昇が見られたが、野生株では変化が見られなかった;これに比べ低い磁束密度、長いON時間、または18時間後の検査の場合、どちらの細胞株でも変化が見られなかった、と報告している。
周波数 | 50 Hz |
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タイプ |
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波形 |
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ばく露時間 | intermittent for 6 h or 48 h, 5 min on/30 min off |
ばく露の発生源/構造 | |
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ばく露装置の詳細 | Two four coil systems, each placed inside a µ-metal shielding box. The coils generated a linearly polarized B-field the area of the Petri dishes with the B-field vector perpendicular to the dish plane. The B-field was homogeneous over the exposure area (16 cm x 16 cm 16 cm). For sham exposure, the currents in the bifilar coils were switched non-parallel. |
Additional information | B-field vector perpendicular to the Petri dishes plane. One chamber was used for exposure and the other one used for sham exposure. |
間欠的な磁界ばく露(5分間オン/30分間オフの周期、磁束密度2.3mTで6時間)は、p53欠損細胞においてc-jun、p21及びegr-1 mRNAレベルの有意な上方制御を示したが、野生型の細胞では示さなかった。
より低い磁束密度の磁界、より長いばく露時間でばく露された場合、または18時間の回復時間後では、どちらの細胞株にも有意差は認められなかった。
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