研究のタイプ: 医学/生物学の研究 (experimental study)

[電磁界はラット消化管の酸化還元バランスを変化させる] med./bio.

Electromagnetic Fields Modify Redox Balance in the Rat Gastrointestinal Tract

掲載誌: Front Public Health 2021; 9: 710484

この研究は、ラットの舌、唾液腺食道、胃、ならびに小腸および大腸ホモジネートにおける酸化促進と抗酸化のバランスに対する、物理的特性が異なる各種の電磁界の影響力を調べた。ラット40匹を無作為に4群に分け、対照群低周波LF:50 Hz、10 kV/m、4.3 pT)電磁界ばく露群、携帯電話から発せられる高周波RF:900 MHzばく露群、LF+RF同時ばく露群に割り付けた。連続する28日間の実験後、消化管ホモジネートで以下の酸化促進マーカーおよび抗酸化マーカーを評価した:スーパーオキシドジスムターゼ(SOD)とその2つのイソ酵素Mn-SOD、Cu、Zn-SOD)カタラーゼ(CAT)、グルタチオンペルオキシダーゼ(GPx)、グルタチオンレダクターゼ(GR)、グルタチオンS-トランスフェラーゼ(GST)、総抗酸化能(TAC )、総酸化状態(TOS)、およびマロンジアルデヒドMDA)。その結果、LFばく露群では対照群と比較して、酸化促進プロセスのマーカーであるMDAまたはTOSの濃度上昇が、唾液腺食道および小腸ホモジネートで認められた。また、抗酸化活性も認められた。主な違いには、舌、唾液腺、および食道ホモジネートにおけるCu、Zn-SODのより高い活性、ならびに舌、食道、および小腸ホモジネートにおけるCATのより低い活性があった。RFばく露群では対照群と比較して、大腸におけるTOSのより高い濃度が認められた。抗酸化活性の主な違いは、唾液腺、胃、小腸および大腸ホモジネートにおけるCu、Zn-SODの減少、ならびに舌、食道、胃、および小腸および大腸ホモジネートにおけるCATの減少であった。更に、LF+RF同時ばく露群では、TOSのより低い濃度が認められた。対照群と比較して、舌、食道、胃、および小腸大腸ホモジネートにおけるCATの活性の低下が認められた。この研究で用いた電磁界のうち、ラット消化管における酸化ストレスに最も有意なかく乱を生じたのはLF電磁界であった、と著者らは結論付けている。

影響評価項目

ばく露

ばく露 パラメータ
ばく露1: 50 Hz
ばく露2: 900 MHz

ばく露1

主たる特性
周波数 50 Hz
タイプ
  • electric field
ばく露装置
ばく露の発生源/構造
  • electrode
Sham exposure A sham exposure was conducted.
パラメータ
測定量 種別 Method Mass 備考
電界強度 10 kV/m - - - -

ばく露2

主たる特性
周波数 900 MHz
タイプ
  • electromagnetic field
ばく露装置
ばく露の発生源/構造
  • セルラ-電話
パラメータ
測定量 種別 Method Mass 備考
電力密度 85.3 µW/m² mean - - -
電力密度 17 µW/m² mean - - -

ばく露を受けた生物:

方法 影響評価項目/測定パラメータ/方法

調査の時期:
  • ばく露後

研究助成

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