この研究は、ラットの舌、唾液腺、食道、胃、ならびに小腸および大腸のホモジネートにおける酸化促進と抗酸化のバランスに対する、物理的特性が異なる各種の電磁界の影響力を調べた。ラット40匹を無作為に4群に分け、対照群、低周波(LF:50 Hz、10 kV/m、4.3 pT)電磁界ばく露群、携帯電話から発せられる高周波(RF:900 MHz)ばく露群、LF+RF同時ばく露群に割り付けた。連続する28日間の実験後、消化管ホモジネートで以下の酸化促進マーカーおよび抗酸化マーカーを評価した:スーパーオキシドジスムターゼ(SOD)とその2つのイソ酵素(Mn-SOD、Cu、Zn-SOD)カタラーゼ(CAT)、グルタチオンペルオキシダーゼ(GPx)、グルタチオンレダクターゼ(GR)、グルタチオンS-トランスフェラーゼ(GST)、総抗酸化能(TAC )、総酸化状態(TOS)、およびマロンジアルデヒド(MDA)。その結果、LFばく露群では対照群と比較して、酸化促進プロセスのマーカーであるMDAまたはTOSの濃度上昇が、唾液腺、食道および小腸ホモジネートで認められた。また、抗酸化活性も認められた。主な違いには、舌、唾液腺、および食道のホモジネートにおけるCu、Zn-SODのより高い活性、ならびに舌、食道、および小腸のホモジネートにおけるCATのより低い活性があった。RFばく露群では対照群と比較して、大腸におけるTOSのより高い濃度が認められた。抗酸化活性の主な違いは、唾液腺、胃、小腸および大腸のホモジネートにおけるCu、Zn-SODの減少、ならびに舌、食道、胃、および小腸および大腸のホモジネートにおけるCATの減少であった。更に、LF+RF同時ばく露群では、TOSのより低い濃度が認められた。対照群と比較して、舌、食道、胃、および小腸と大腸のホモジネートにおけるCATの活性の低下が認められた。この研究で用いた電磁界のうち、ラットの消化管における酸化ストレスに最も有意なかく乱を生じたのはLF電磁界であった、と著者らは結論付けている。
周波数 | 50 Hz |
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タイプ |
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ばく露の発生源/構造 |
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Sham exposure | A sham exposure was conducted. |
測定量 | 値 | 種別 | Method | Mass | 備考 |
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電界強度 | 10 kV/m | - | - | - | - |
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