この研究は、超低周波(ELF)磁界(50 Hz、1 mT)へのばく露に対する、3次元(3D)足場と従来型の2次元(2D)単層で培養したヒト神経芽腫細胞SH-SY5Yの応答を比較した。その結果、50 Hz磁界への72時間のばく露に対し、2Dと3Dの培地で、増殖の変化およびアポトーシスの活性化は生じないことが示された。また、ELFばく露によるKi67、MYCN、CCDN1およびNestin、侵襲性および血管新生の制御遺伝子(HIF-1α、VEGFおよびPDGF)、ならびにmicroRNAエピジェネティックシグネチャー(miR-21-5p、miR-222-3pおよびmiR-133b)の調節は認められなかった。一方、細胞内グルタチオン含量およびスーパーオキシドジスムターゼ1(SOD1)の発現は、3D培地で低下したが、2D単層で増殖させた場合には変化は認められなかった。更に、ELF磁界は3D培地のみで、神経芽腫のドーパミン作動性(DA)表現型への分化を刺激する促進因子との相乗効果を発揮した。これらの知見は全体として、ELF磁界に対するSH-SY5Y細胞の応答を調べる上で、3D培地は従来の2D単層と比較して、より信頼性のある実験モデルであることを示している、と著者らは結論付けている。
ばく露 | パラメータ |
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ばく露1: 50 Hz |
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