この研究は、免疫細胞を用いた細胞実験で、低周波電磁界(LF EMF)の影響を広範に調べた。微弱であっても生物学的に重要な潜在的影響を明らかにすることを意図して、2つの異なる信号、つまり複雑な複数波形の電磁界および50Hz正弦波電磁界を用いてばく露実験を行った。時間経過実験を用いて、ヒト単球性白血病細胞株THP-1、初代単球細胞およびマクロファージにおけるサイトカインと他の炎症関連遺伝子の動態を評価した。さらに、THP-1単球のサイトカインタンパク質レベルを測定した。その結果、2種類の信号のどちらのばく露も、実験した免疫細胞における遺伝子およびタンパク質の発現に有意な影響をもたらさなかった;また、非免疫細胞を使用した追加の実験でも、サイトカイン遺伝子発現に対する信号ばく露の影響は見られなかった、と報告している。
周波数 | 50 Hz |
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タイプ |
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波形 |
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ばく露時間 | continuous for 30 min |
ばく露の発生源/構造 | |
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ばく露装置の詳細 | coil system consisting of two concentric polymethyl methacrylate cylinders; inner cylinder supports two copper wire solenoid coils, one of these has windings across the whole length, the other on both ends of the cylinder; the outer cylinder supports a third coil with windings on both ends of the cylinder; field deviation in the exposure area ≤ 4%; samples placed in plates with 12 wells in the center of the coil system; exposure system placed inside an incubator at 37°C and 5% CO2 |
Sham exposure | A sham exposure was conducted. |
測定量 | 値 | 種別 | Method | Mass | 備考 |
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磁束密度 | 5 µT | - | 測定値 | - | - |
このデータは、複合的な複数波形の信号への30分間のばく露、または50Hz正弦波信号への30分間のばく露のいずれも、LPSで刺激した単球/マクロファージ細胞株、新規に単離した単球、あるいは咽頭上皮細胞株におけるサイトカイン遺伝子発現またはタンパク質発現に対して変調的な影響を生じないことを示した。ゆえに著者らは、これらのばく露条件が免疫シグナル伝達経路を変調させるとは予想していない。
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