研究のタイプ: 医学/生物学の研究 (experimental study)

[Hsp70プロモータの活性に対する60Hz電磁界の影響:イン・ビトロ研究] med./bio.

Effect of 60 Hz electromagnetic fields on the activity of hsp70 promoter: An in vitro study

掲載誌: Cell Biol Int 2009; 33 (3): 419-423

この研究は、電磁界プラスミドpEMF)とラベル付けされた一群の遺伝子コンストラクトに含まれるルシフェラーゼ遺伝子発現に対する8および80 μTでの60 Hz正弦波磁界MF)の20分間ばく露の影響を評価した。このプラスミドベクターには、3つのnCTCTn配列を含むhsp70プロモータおよびルシフェラーゼ遺伝子のレポーター遺伝子が含まれている。pEMFをHeLaおよびBMK16細胞株に移入し、その細胞にMFまたは熱ショック(TS:43 ℃、20 分間)のいずれかのばく露を与えた。その結果、ルシフェラーゼ発現は、対照群に比べ、MFばく露群およびTSばく露群で増加することが示された;さらに、HeLa 細胞でのMFとTSの複合効果を分析すると、コンストラクトルシフェラーゼ遺伝子発現の観点からは、この共ばく露条件での2つの因子間の相乗効果が観察された、と報告している。

研究目的(著者による)

レポーター遺伝子としてルシフェラーゼ遺伝子を移入した細胞におけるhsp70プロモータの活性に対する、60Hz電磁界の影響を調べること。

詳細情報

超低周波磁界と熱ショック(43℃、20分間)の複合的影響もHeLa細胞株で評価した(共ばく露)。

影響評価項目

ばく露

ばく露 パラメータ
ばく露1: 60 Hz
ばく露時間: continuous for 20 min

General information

cells were treated in four groups: i) exposure to EMF ii) thermal shock iii) exposure to EMF + thermal shock iv) sham exposure

ばく露1

主たる特性
周波数 60 Hz
タイプ
  • magnetic field
波形
  • sinusoidal
ばく露時間 continuous for 20 min
ばく露装置
ばく露の発生源/構造
ばく露装置の詳細 25 cm long solenoid with a radius of 5.27 cm and 340 turns of 1.3 mm enamel insulated copper wire; solenoid placed inside an incubator; cultures positioned in the middle of the solenoid where the MF was homogenous
Sham exposure A sham exposure was conducted.
パラメータ
測定量 種別 Method Mass 備考
磁束密度 8 µT effective value 測定値 - -
磁束密度 80 µT effective value 測定値 - -

ばく露を受けた生物:

方法 影響評価項目/測定パラメータ/方法

研究対象とした生物試料:
調査の時期:
  • ばく露後

研究の主なアウトカム(著者による)

データは、60Hz磁界はhsp70プロモータを移入したどちらの細胞株でも、ルシフェラーゼ遺伝子発現を増加させ得ることを示した。磁界ばく露細胞の遺伝子発現のレベルは他のグループよりも高かった。HeLa細胞では印加した磁界と熱ショックとの相乗効果が認められた(熱ショックのみと比較して16倍増加)。

研究の種別:

研究助成

Replicated studies

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